出版社を探す

過去から未来に語りかける社会的養護

叶原土筆、平井光治の思索と実践に学ぶ

著:藤原 正範
著:小林 英義

紙版

内容紹介

未来を構想するとき、過去からの語りかけにヒントがある。

非行の子どもと職員夫婦とその子どもが同じ屋根の下で生活する(小舎夫婦制)の児童自立支援施設に勤め、
やがて施設長となり、退職後も引退せずに「一路白頭に到る」を今もなお実践し続けている先達ふたり、
叶原土筆、平井光治の語りから、施設養護の実践を門前で否定するかのような風潮に警鐘を鳴らし、
社会的養護の未来を展望する。

目次

はじめに  藤原正範

第1章 私と社会的養護――進行する改革の中で  藤原正範
1 私と社会的養護
2 社会的養護改革の進行
3 本書が目指すもの

第2章 叶原土筆先生からの聴き取り  インタビュアー:藤原正範、小林英義
1 原点は「お兄ちゃんたち」(子ども時代から成徳学校の教護になるまで)
2 子どもと遊ぶプロフェッショナル(成徳学校の教護として)
3 いつも子どもの中で(成徳学校の校長、全国教護院協議会会長として)
4 住み込みの施設づくり(南野育成園の施設長として)

第3章 平井光治先生からの聴き取り  インタビュアー 小林英義・藤原正範
1 原点は「長崎の海」(子ども時代から武蔵野学院まで)
2 体当たりの実践(修徳学院の教護として)
3 新しい児童福祉の現場で(一時保護所・児童養護施設・知的障がい者施設に勤めて)
4 教護院から児童自立支援施設への移行の中で(修徳学院院長時代)
5 子どもと共に生涯歩む(武田塾施設長から里親へ)

第4章 小林英義の語り――施設の子どもと学校教育  インタビュアー:藤原正範

第5章 藤原正範の語り――子どもの施設の歴史から学ぶ  インタビュアー:小林英義

おわりに  小林英義

著者略歴

著:藤原 正範
藤原正範(ふじわら・まさのり)
1954年生まれ。
1977年、岡山大学教育学部卒業。2008年、日本福祉大学大学院社会福祉学研究所博士後期課程修了、博士(社会福祉学)。1977年~2005年、岡山家庭裁判所、神戸家庭裁判所にて家庭裁判所調査官。現在、鈴鹿医療科学大学保健衛生学部教授。社会福祉士。
主な著書に、
『少年事件に取り組む――家裁調査官の現場から』 (岩波新書、2006年)、『被害者のこころ加害者のこころ――子どもをめぐる30のストーリー』(明石書店、2010年)など。
著:小林 英義
小林英義(こばやし・ひでよし)
1951年生まれ。
1974年、上智大学文学部卒業。1998年、東洋大学大学院博士前期課程修了、修士(社会福祉学)。1985年~2000年、児童自立支援施設(旧教護院)において夫婦で寮舎を担当。会津大学短期大学部助教授、秋田大学教育文化学部教授を経て、2009年~2015年、東洋大学ライフデザイン学部教授。
主な著書に、
『愛と哀しみの少年たち――教護院・ある夫婦寮の記録』(教育史料出版会、1992年)、『もうひとつの学校――児童自立支援施設の子どもたちと教育保障』(生活書院、2013年)など。

ISBN:9784865001020
出版社:生活書院
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年09月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNAA