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ルリユール叢書

ルツィンデ 他三篇

著:フリードリヒ・シュレーゲル
訳:武田利勝

紙版

内容紹介

「精神と官能」「男と女」――色鮮やかな生の無限の混沌を、あふれる機知とイロニーでもって、めくるめくアラベスクへと織りあげたマニエリスム小説の傑作『ルツィンデ』のほか、文学と哲学、そして愛をめぐるフリードリヒ・シュレーゲルの初期批評3篇を収録。
自分の愛とか君の愛とか、僕にはもう言えないよ。ふたつの愛はお互いに等しく、完全にひとつ。愛と、それに応える愛とは同じってこと。これこそ結婚、つまり僕たちの精神の永遠の統一、永遠の結合だ。

著者略歴

著:フリードリヒ・シュレーゲル
Friedrich Schlegel 1772–1829
ハノーファーに生まれる。のちに「初期ロマン派」と呼ばれる思想的・文学的潮流の理論的指導者として、兄アウグスト・ヴィルヘルムとともに雑誌「アテネーウム」を刊行。それまでの古典文献学や哲学研究から得た直観と洞察、また盟友ノヴァーリスとの交流を通して得た自然学的知見などを縦横に発揮しながら、モデルネの幕開けの時代を鋭利な批評的断章でもって挑発した。唯一の小説作品『ルツィンデ』はスキャンダルを巻き起こしアカデミズムへの道を断たれるも、死の直前まで文化的、政治的、哲学的発信を精力的に続けた。
訳:武田利勝
1975年愛知県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士後期課程修了。早稲田大学第二文学部助手、駒澤大学総合教育研究部准教授を経て、九州大学人文科学研究院准教授。専門は近代ドイツ思想、文学。

ISBN:9784864882408
出版社:幻戯書房
判型:4-6変
ページ数:360ページ
定価:3600円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB