私は小説である
著:佐々木 敦
紙版
内容紹介
「こんなことさえも小説には可能なのだということ、それだけが、ほんとうに重要なことなのだ。」
サミュエル・ベケットに始まり、小島信夫、小沼丹、保坂和志、大江健三郎、村上春樹、蓮實重彦、円城塔、筒井康隆、磯崎憲一郎、古川日出男、坂口恭平、山下澄人、飴屋法水、そして再びベケットの方へ。「小説の可能性」を酷使/拡張する試みに共振する、『あなたは今、この文章を読んでいる。』『新しい小説のために』に続く小説論。装丁はいま注目を集める制作集団「いぬのせなか座」の山本浩貴+h。
目次
はじめに
1. 事実
小島信夫の/とベケット
反実仮想のかなしみとよろこび――小島信夫の/とベケット2
「自然成長性」にかんするメモ――小島信夫『別れる理由』
不可逆性と運命
おわりなきおわりのはじまり――小島信夫『公園/卒業式』
慟哭と吃驚――小島信夫と小沼丹
想い出すことなど――小沼丹『藁屋根』
慕情と追憶――小沼丹『お下げ髪の詩人』
「あなた」のための音楽――保坂和志『地鳴き、小鳥みたいな』
2. 虚構
大江健三郎VS村上春樹
凡庸ならざる肖像画家の肖像――村上春樹『騎士団長殺し』
小説家蓮實重彦、一、二、三、四、
3. 小説
序章と終章と文字
筒井康隆は「パラフィクション」を書いたのか?
三つの「小説」について
死んで いる者たち
おわりに
ISBN:9784864881760
。出版社:幻戯書房
。判型:4-6
。ページ数:384ページ
。定価:3400円(本体)
。発行年月日:2019年08月
。発売日:2019年09月02日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DSA。