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どうする? どうなる? これからの「国語」教育

大学入学共通テストと新学習指導要領をめぐる12の提言

編著:紅野 謙介
他著:五味渕 典嗣
他著:清水 良典

紙版

内容紹介

「戦後最大の改革」は、このままでは必ず失敗する。
この国のあらゆる教育と文化の要となる「国語」に今、何が起ころうとしているのか。
「論理国語」と「文学国語」とは?
「センター試験」(2020年廃止)後の「新共通テスト」(2021年開始)とは?
大きな議論を巻き起こした紅野謙介『国語教育の危機』から一年……高校・大学・予備校の現役教師12名が問題点と具体策を総合的に論じる。
これからの国語・日本語にたずさわるすべての人のための一冊、緊急刊行!
(「国語改革」問題・関連年表付き)

目次

はじめに

1 現状を分析する
 いま「国語」の教育で何が起きているのか(紅野謙介・日本大学)
「新しい国語科」は何が問題なのか?――新学習指導要領のイデオロギー(五味渕典嗣・早稲田大学教育・総合科学学術院)
「高ため」のプリンシプルから――「非文学」に抗して(清水良典・愛知淑徳大学)
[コラム]学校を取り巻く環境の変化

2 新共通テストにおける「国語」をどう見るか
大学入学共通テストにおける「国語」をどう見るか――記述式問題を中心に(駒形一路・静岡県立掛川西高校)
「大学入学共通テスト」現代文の可能性と懸念(小池陽慈・河合塾)
「PISA型読解力」に結びつく国語教育・文学研究――高等学校新学習指導要領の問題点と新しい「読解力」の構築に向けて(大橋崇行・東海学園大学)

3 思考力・判断力・表現力を身につける
「論理的な文章」って何だろう?――「社会で使える言葉」を再考する(阿部公彦・東京大学)
国語の授業で「論理」を学ぶ(仲島ひとみ・ICU付属高校)
「判断力」の危機──学習者の意思決定におけるヒューリスティクス(跡上史郎・熊本大学)
[コラム]学習指導要領の拘束力はどこまでか

4 ことばの教育を作り出す
「国語」の授業とは何か(古田尚行・広島大学附属福山中高)
ことばの教育をめぐって――事実・現実を学ぶことと結びついたことばの教育を(小嶋毅・神奈川県立横浜修悠館高校)
国語教育と日本語教育(川口隆行・広島大学)

関連年表
あとがき

著者略歴

編著:紅野 謙介
1956年、東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。麻布高等学校教諭を経て、現在、日本大学文理学部教授・学部長。専攻は日本近代文学。著書に『国語教育の危機』(ちくま新書)、『検閲と文学』(河出ブックス)、『物語岩波百年史1 「教養」の誕生』(岩波書店)他。筑摩書房高等学校用国語教科書編集委員。

ISBN:9784864881739
出版社:幻戯書房
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2019年07月
発売日:2019年07月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN