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ホモ・サピエンスと旧人

ホモ・サピエンスと旧人

旧石器考古学からみた交替劇

編:西秋 良宏

紙版

内容紹介

旧人と新人がどのように交替していったかというプロセスを具体的に跡づけ、交代劇が起こった原因が旧人と新人の学習行動、学習能力の違いではないかという仮説をたてて考古学的証拠で検証しようと試みる。本書では上記の研究課題のうち前半部分の、新人がアフリカからいつ出たか、から始まり、その後旧大陸各地で交替劇がどのように進んだのか、年代やルートについて考古学の遺跡と石器に係る証拠を使って論じる。(2012年6月に東京大学において開催された文部科学省科学研究費・新学術領域研究に基づく公開シンポジウムの記録集)

目次

Ⅰ 化石人類学からみた交替劇
 海部陽介 ホモ・サピエンスのユーラシア拡散 最近の研究動向
Ⅱ ネアンデルタール世界
 門脇誠二 アフリカと西アジアの旧石器文化編年からみた現代人的行動の出現パターン
 佐野勝宏 ヨーロッパにおける旧石器文化編年と旧人・新人交替劇
 加藤博文 シベリアの旧石器編年と交替劇
 長沼正樹 中央アジアにおける旧石器編年と旧人・新人交替劇
Ⅲ 非ネアンデルタール世界
 野口 淳 南アジアの中期/後期旧石器時代 「南回りルート」と地理的多様性
 石村 智 東南アジア・オセアニアにおける新人の拡散 人類の海洋への適応の第一歩
 加藤真二 考古学からみた中国における旧人・新人交替劇
 長井謙治 朝鮮半島における旧人・新人「交替劇」
 仲田大人 日本列島で交替劇は起きたか?
Ⅳ 総合討論 
 旧石器考古学かみた旧人・新人交替劇
 西秋良宏 交替劇の時期と過程をめぐる諸問題 あとがきにかえて

著者略歴

編:西秋 良宏
1961年滋賀県生まれ。東京大学文学部卒業。ロンドン大学大学院先史考古学専攻博士課程修了。現在、東京大学総合研究博物館教授。主な著作に『Lithic Technology of Neolithic Syria』(Oxford,2000)、『墳丘と女神 メソポタミア原始農村の黎明』(編著、東京大学出版会、2008)、『農耕と都市の誕生 西アジア考古学最前線』(供編著、同成社、2009)、『紀元前3千年紀の西アジア ユーフラテス河中流域に部族社会の原点を探る』(供編著、六一書房、2010)など

ISBN:9784864450300
出版社:六一書房
判型:B5
ページ数:205ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2013年01月
発売日:2013年01月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PSX