転形期のメディオロジー
一九五〇年代日本の芸術とメディアの再編成
編著:鳥羽 耕史
編著:山本 直樹
他著:阪本 博志
内容紹介
1950年代、メディアの変貌がもたらしたもの。
1950年代の日本で、テレビに代表されるニューメディアの出現が、印刷媒体中心であった既存のメディアをいかに変容・再定義していったのか。
本書では、主に文学・映像・美術のジャンルにおいて、異なるメディア間での相互交流、越境、再編成と、それらが作品や表現にもたらしたものを再検討し、現代の錯綜するメディア状況を歴史化する視点を提示する。
目次
はじめに 山本直樹
[Ⅰ 活字・出版メディア]
ガリ版、連環画、幻灯から映画、テレビへ──一九五〇年代の草の根メディアとマスメディアについて 鳥羽耕史
大宅壮一の「熱い戦争」と「冷たい戦争」──海外ルポルタージュなどの活動をめぐって 阪本博志
『岩波写真文庫』の眼とヌーヴェル・ヴァーグ──名取洋之助の写真論 角田拓也
暗箱からの透視──埴谷雄高の《存在論的映画論》について 山本直樹
[Ⅱ 映像・放送メディア]
思想の慣用語法としての映画──鶴見俊輔の自伝的映画批評 山﨑順子/喜田智尊=訳
勅使河原宏の映画実験──再生という作法 友田義行
テレメンタリーという思考──NHK『日本の素顔』と一九五〇年代 松山秀明
佐々木基一の『テレビ芸術』とテレビドラマ──アクチュアリティの追求 瀬崎圭二
[Ⅲ 表現・身体メディア]
民主的メディア圏における美の働き──千田梅二と戦後芸術運動 ジャスティン・ジェスティ/狩俣真奈=訳
田中敦子と《電気服》──女性の主体性の回路をめぐって ナミコ・クニモト/友添太貴=訳
タブローの行方──一九五〇年代後半の美術の分岐点 鈴木勝雄
物質と芸術──戦後日本におけるアヴァンギャルドの理論と倫理 ケン・ヨシダ/喜田智尊=訳
おわりに 鳥羽耕史
ISBN:9784864051415
。出版社:森話社
。判型:A5
。ページ数:352ページ
。価格:4500円(本体)
。発行年月日:2019年09月
。発売日:2019年09月27日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AGA。