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栄花物語 歴史からの奪還

編著:高橋 亨
編著:辻 和良
他著:桜井 宏徳

紙版

内容紹介

〈物語〉としての読み
『栄花物語』を嚆矢とする歴史物語は、これまで文学作品と認識されつつも、「歴史書」であるともみなされてきた。しかし、『栄花物語』が〈物語〉であることの意味を真に問うため、「歴史書」という認識をいったん傍らに置いて、『栄花物語』を徹底的に〈物語〉として読み、その論理や表現の構造を明らかにする。

目次

物語と歴史の境界あるいは侵犯=高橋 亨
エクリチュールとしての『栄花物語』=桜井宏徳
藤原登子──〈物語化〉された尚侍=高橋照美
源倫子──その摂関家の正妻らしからぬ行動=吉海直人
永平親王の語りをめぐって=土居奈生子
『栄花物語』の立后と「一の人」=村口進介
『栄花物語』「みはてぬゆめ」巻の構造=星山 健
二人のかぐや姫=久保堅一
『栄花物語・初花』の〈語り手女房〉=山下太郎
『栄花物語』、固有の〈歴史〉語り=辻 和良
『栄花物語』進命婦考=廣田 收
『狭衣物語』と『栄花物語』についての一考察=神田龍身

著者略歴

編著:高橋 亨
高橋 亨(たかはし・とおる)
名古屋大学名誉教授 専攻=物語文学
『源氏物語の詩学』(名古屋大学出版会、2007 年)、『〈紫式部〉と王朝文芸の表現史』(編著、森話社、2012 年)
編著:辻 和良
辻 和良(つじ・かずよし)
名古屋女子大学文学部教授 専攻= 平安朝文学
『源氏物語の王権─光源氏と〈源氏幻想〉─』(新典社、2011 年)、「『栄花物語』、「心情的表現」に基づく主題論的考察」(『古代文学研究第二次』第26 号、2017 年10 月)
他著:桜井 宏徳
桜井宏徳(さくらい・ひろのり)
成蹊大学非常勤講師 専攻= 平安文学(中古文学)・歴史物語
『物語文学としての大鏡』(新典社、2009 年)、「宇治十帖の中務宮─今上帝の皇子たちの任官をめぐって─」(『中古文学』第93 号、2014 年5 月)

ISBN:9784864051330
出版社:森話社
判型:A5
ページ数:272ページ
定価:6200円(本体)
発行年月日:2018年10月
発売日:2018年10月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ