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図説 常陸武士の戦いと信仰

編:茨城県立歴史館

紙版

内容紹介

好評を博した平成26年(2014)刊行の図録『常陸南北朝史―そして、動乱の中世へ―』(茨城県立歴史館)を新たに再構成・再編集し、激しい戦いを繰り広げた常陸武士の相克をわかりやすい文章と多くの写真・図版で解き明かす。

目次

中世常陸地図/中世関東地図

第一部 常陸武士の合戦
 Ⅰ鎌倉北条氏と常陸武士の相克
  北条氏の勢力拡大で御家人たちと対立
  承久の―常陸国守護・八田知家っと中小武士団の活躍
  伝統的武士団の関氏・下河辺氏・下妻氏が没落した宝治合戦
  霜月騒動で安達泰盛が討ち死に、北条氏が潮来を押さえる
  常陸へ浸透する鎌倉北条氏の勢力と水運網
  鎌倉幕府の崩壊で北条氏から離反する常陸武士
  建武政権に裏切られた武士の憎悪と、常陸国内にも動乱の胎動

 Ⅱ北畠親房と常陸合戦
  破綻する建武政権と南朝の要衝・瓜連城をめぐる戦い
  北畠顕家の侵攻とその管轄国となった常陸にも戦線が拡大する
  南朝の重鎮・北畠親房が常陸へ入り東国経営の拠点に
  親房が拠る神宮寺城・阿波崎城の戦いと地元に残る逸話
  高師冬率いる足利方の主力が関東へ。小山氏等は旗幟を示さず
  攻めるも守るも命がけとなった駒城の激戦と中小武士の悲哀
  興良親王が小田城に入るも寝返り相次ぐ南朝方の諸士
  籠城戦となった関城・大宝城の戦いと北畠親房の苦悩

 視点 武士の装い

 Ⅲ室町から戦国へ、常陸武士の新たな戦い
  鎌倉府を苦しめた小山義政と若犬丸の乱
  小山若犬丸を秘匿した小田孝朝の「謀反」と宍戸氏
  宍戸氏はなぜ、難体山城に籠城したのか
  上杉禅秀の挙兵に応じた小田持家・大掾・山入・小栗の諸氏
  鎌倉府に猛然と反発した小栗満重と佐竹一族
  小栗満重の行く末と説教『小栗判官』ものがたり
  永享の乱―足利持氏父子の死と鎌倉府崩壊
  公方足利一族が壮絶な最期を迎えた結城合戦

第二部 常陸武士の信仰と流通
 Ⅰ中世の宗教と武士のネットワーク
  佐竹氏・小田氏が信仰したのが武士の禅ともされる臨済宗
  結城氏が広めた〝ひたすら座禅する〟道元の曹洞宗
  常陸国赤浜を拠点に展開した日蓮宗
  常陸・北下総に大きく広まった空海を開祖とする真言宗
  戦禍を乗り越え法然の浄土宗を広めた聖冏
  現在の茨城県内に残る中世の棟札と神社

 Ⅱ中世の霞ケ浦と水運網
  内海の領主たちが足利公方に献上した自然の恵み
  数多くの湊と水運と担った〝海夫〟と〝津〟の風景
  北下総に広がる利根川を利用した水運と古い街道

関連年表

ISBN:9784864034593
出版社:戎光祥出版
判型:A5
ページ数:144ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年02月
発売日:2023年03月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ-JP-C