出版社を探す

名探偵を推理する

ミス・マープル

老淑女の直感と論理

著:後藤 稔

紙版

内容紹介

マープル・シリーズの魅力とは何か。心優しい老淑女の人間観察による独特の推理法で、事件を解決に導く。「論理」性に加えて「直感」が物語をスリリングに展開させる長編十二、短編二十作品の魅力を徹底解説。アガサ・クリスティが愛した名探偵の世界へ、読者を誘うブックガイドにもなっています。ミス・マープルのほか、トミー&タペンス、クィン、パーカー・パインら魅惑の名探偵たちも登場!

目次

はじめに ミステリーを再読してみると

第一章 ミス・マープルを推理する
ミス・マープルを読む面白さ/不信と信頼の間で/なぜマープルには真実がわかるのか/マープルの眼力/上品な嘘つき/いたずらおばさんは撹乱する/名探偵の新機軸

第二章 ミス・マープルの未解決事件
「むきエビ」は、どこへいったのか?/トミー・サイモンズは、どんないたずらをしたのか?/村の新任の保健婦のかんばしからぬ点とは?/ジーン・インストウの問題/なぜ「バンガロー事件」が予測できたのか?/野菜売りの男の謎/「サンクチュアリ」の意味したことは?/メルローズ大佐って誰?/「聖ペテロの指のあと」とは?

第三章 トミー&タペンスにおける夫婦の絆
対話する探偵/夫婦探偵の楽天性

第四章 『謎のクィン氏』から学ぶ「影の現象学」
もうひとりの自分/「影」の役割/結婚しない探偵たち
 
第五章 パーカー・パイン氏の次の一手
幸福のありか/逃げ出したパーカー・パイン氏
 
コラム クリスティー研究の新基軸!
作品紹介
おわりに
登場作品一覧(兼・索引)

著者略歴

著:後藤 稔
1963 年、兵庫県生まれ。関西学院高等部国語科教諭。自称・愉しい日本語研究家。映画・音楽・古典芸能・推理小説・アニメーション・ファンタジーなど多様なジャンルについて縦横無尽に論述する。生徒たちと「ハリー・ポッター」の結末を予想するという企画で2003 年8 月NHK教育TV「土曜フォーラム」に出演。著書に『名探偵を推理する1 ポアロ 小さな灰色の脳細胞』(書肆侃侃房)。上方芸能界に多くの知人をもつ。
なお、この著書では早川書房(ハヤカワ文庫・クリスティー文庫)から引用ならびに表紙カバーの掲載を御厚情により御認可いただいている。

ISBN:9784863850453
出版社:書肆侃侃房
判型:A5
ページ数:128ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2011年01月
発売日:2011年01月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB