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地域作業療法ガイドブック 子ども編

著:小林隆司
他編著:佐々木将芳
他編著:糸山智栄

紙版

内容紹介

作業療法士が子どものすべての分野で活躍する時代が来た!
「学童保育×作業療法士」から始まった地域連携のムーブメント!
いまや保育所・幼稚園、特別支援教育だけでなく通常学校、通信制高校にも、
児童館、放課後等デイサービス、自立支援ホーム、地域おこし協力隊……
豊富な実践事例をガイドに、あなたも「地域作業療法×多職種連携」に取り組もう!

プロローグ 嚆矢濫觴──まちに、野に里に、作業療法士、地域で芽を出す
Part1 地域で作業療法に出会う。知れば知るほどおもしろい
 Chapter1 乳幼児期に作業療法は必須
       0歳~3歳に予防的支援、森のようちえんに日本初OT常駐、作業療法士と切れ目のない子育て支援
 Chapter2 学童保育と作業療法士の出会い
       作業療法士との出会いと連携のアクションで大きな変化
 Chapter3 どっこい思春期にも作業療法
       自立援助ホーム、通信高校教×作業療法で協働の授業づくり 
Part2 放課後の子どもたちを支える制度──障害児の放課後と放課後児童クラブ(学童保育)
Part3 地域で子どもを支える作業療法士の今
 Chapter1 子ども領域で働く作業療法士の仕事
       病院、保育園、特別支援教育、放課後等デイサービス、行政の相談窓口
 Chapter2 作業療法士、放課後児童クラブに行く──岡山県のチャレンジ
Part4 未来はそこにやってきている──まちに、野に里に、作業療法士 
 Chapter1 地域の子育てに寄り添って
       地域おこし協力隊、『間』に存在する「あそび」、児童館は地域の子育て支援拠点
 Chapter2 放課後等デイサービスは可能性がいっぱい
       医療的ケア児の社会参加支援、遊園地みたいな学習塾、就労支援型で中学生以上を支援
 Chapter3 なかったので始めました
       不器用な子どもたちの「運動ひろば」、手足に特徴のある子どもたちの義手、義足
 Chapter4 地域全体を支援する
       一貫性、継続性のある支援体制の構築、「まちOT」まちの文化を育む作業療法
エピローグ 点滴穿石──さあ、一歩を踏み出そう

目次

はじめに(藤﨑咲子)
Prologue 嚆矢濫觴─まちに、野に里に、作業療法士、地域で芽を出す(小林隆司)

Part1 地域で作業療法士に出会う。知れば知るほどおもしろい
Chapter 1 乳幼児支援に作業療法は必須
1 「かごしま森のようちえん」─日本初の作業療法士(OT)常駐の森の療育(市川雪絵)
2 幼稚園に作業療法士に来てもらおう!─保護者の立場から(後藤公美子)
3 あたりまえに多職種連携─長い人生を見通して0~3歳に予防的支援を(赤木美子)
4 切れ目のない子育て支援へ─作業療法士とともに(大塚久子)

Chapter 2 学童保育と作業療法士の出会い
1 安心して支援員が保育に取り組める環境をつくりたい(丸茂ひろみ)
 コラム1 女子少年院の法務教官からOTへ (星幸子) 
2 「どこにいるんだ!? 作業療法士~ !!」─愛知全域に広げる、そして(谷口雅子)
 コラム2 なんとか実現したい議員の作戦(本西光枝)
3 作業療法士との出会いで見えてきたアクションでさらに変わった(田中雅美)
4 「これだ!!」と心が動いたOTとの出会いの瞬間(小俣みどり)
5 子どものために、できることは何だってやるもう一つの居場所(角野いずみ)
6 私の「学童保育×作業療法」(伊藤美保子)

Chapter 3 どっこい思春期にも作業療法
1 子ども理解と対応のために継続的なかかわり─視点が増えた自立援助ホーム(西﨑宏美)
 コラム3 児童養護施設指導員から作業療法士に(小出直樹)
2 通信制高校での特性のある生徒へのアプローチ─作業療法士との取り組み(永田寛貴)
3 教諭と作業療法士による協働の授業づくり(片岡紗弓)
 コラム4 オンライン多職種交流会OTIT誕生!(糸山智栄)

Part2 佐々木将芳先生に聞いてみた!?
放課後の子どもたちを支える制度─障害児の放課後と放課後児童クラブ(学童保育)(佐々木将芳)
●はじめにひとこと─専門職連携とは
1 障害をもった子どもたちの放課後の制度は重層的
2 放課後等デイサービス・学童保育、ともに児童福祉法による事業
3 児童福祉法以外の仕組みもいろいろある
4 仕組みを支える間接的な支援もある
5 脆弱な学童保育の現実を知っておく
6 学童保育で過ごす障害のある子どもは5万人超
7 学童保育の半数以上が学校内にある─環境の工夫を
8 学童保育での専門職連携って?
9 最後のひとこと「障害」って?

Part3 地域で子どもを支える作業療法士の今 
Chapter 1 子ども領域で働く作業療法士の仕事
1 病院での療育の仕組みと治療(浅野由希)
2 特別支援教育に関わる(八重樫貴之)
3 保育所に巡回相談で関わる(野口泰子)
4 放課後等デイサービスって?─作業療法士としての働き方(塩田典保)
5 行政の相談窓口で関わる(小野治子)

Chapter 2 作業療法士、放課後児童クラブに行く─岡山県作業療法士会のチャレンジ!(森川芳彦)
1 放課後児童クラブ─作業連携の連携の これまでのあゆみ
2 人材育成について

Part4 未来はそこにやってきている─まちに、野に里に、作業療法士
Chapter 1 地域の子育てに寄り添って
1 私はやっぱり作業療法士だ、地域おこし協力隊員(山田佐和)
2 『間』に存在する「あそび」─私的活動から見る作業療法的思考(早川佳乃)
3 ファミリー・サポート・センターをサポートする(森川芳彦)
4 児童館は地域の子育て支援拠点─児童館での仕事を作業療法士の視点で見る(大森知香)
 コラム5 レアになろう(八重樫貴之)

Chapter 2 放課後等デイサービスは可能性がいっぱい
1 医療的ケア児の社会参加支援─多様な機会をつくろう!(大郷和成)
2 就労準備型で中学生以上を支援する(西江勇太)

Chapter 3 なかったので始めました
1 運動の不器用さがある子どもたちへの地域活動 ─運動ひろば(東恩納拓也)
2 遊園地みたいな学習塾(津田憲吾)
3 手足に特徴のある子どもたちが多様な活動に挑戦できる社会を目指して(野口智子)

Chapter 4 地域全体を支援する
1 ずっと一緒だよ─ 一貫性と継続性のある支援体制の構築を目指す取り組み(増子拓真)
2 「まちOT」まちの文化を育む作業療法(仲間知穂)
 コラム6 OTにIT(OTIT)に出会い、病院から地域分野へ(門脇結衣)

Epilogue 点滴穿石─さあ、1歩ふみだそう(小林隆司 )
おわりに(田中雅美)

著者略歴

著:小林隆司
1964年広島県生まれ。作業療法士、2023年4月より兵庫医科大学リハビリテーション学部作業療法学科教授。キャリアとしては、第4コーナーを回って、ゴールが見えるところにきた。最近では、これからの作業療法士のために何が残せるのかと自分に問いかけることも多くなった。今回のような執筆によって、地域における作業療法士のプレゼンスを高めていくこともその一環だし、次世代の教育システムを発展させるためにコアカリキュラム検討チームに属しているのも、そういった動機からである。最近、ハンドケアが気になっていて、手に原点回帰しつつある。
他編著:佐々木将芳
1978年愛知県一宮市生まれ。2004年日本福祉大学大学院社会福祉学研究科社会福祉学専攻博士前期課程修了。2018年より静岡県立大学短期大学部社会福祉学科講師。大学院在籍時、発達心理学分野の教員に師事にしたことで、地域の障害児施設での発達相談や公立保育所の巡回指導に約10年携わる。いまも年間複数回は保育所等の事例検討会でスパーバイザーを務めている。また、地元愛知で、現在の放課後等デイサービスとなる「児童デイサービス」や居宅介護を運営するNPO法人の起ち上げと運営に関わり、現在も理事を務める。
他編著:糸山智栄
1964年岡山県生まれ。大学卒業後、岡山県子ども劇場協議会専従事務局として10数年働き、退職後、介護資格を取得。登録ヘルパーを経験した後、2005年NPO法人で訪問介護事業を開始し、2012年株式会社に移行。この間の子育てで学童保育に保護者として関わり、岡山県学童保育連絡協議会事務局長、会長として意欲的に活動。施設の木造化や作業療法士との連携に注力。NPO法人フードバンク岡山理事長、NPO法人さんかくナビ理事長、株式会社えくぼ代表取締役。作業療法士を愛する人々のオンライン多職種交流会OTIT発起人。岡山市在住。

ISBN:9784863423657
出版社:クリエイツかもがわ
判型:B5
ページ数:226ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2024年03月
発売日:2024年03月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MNC