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コミュニティ難民のススメ

表現と仕事のハザマにあること

著:アサダ ワタル

紙版

内容紹介

「住み開き」から、「コミュニティ難民」へ。
プライベートな空間である家に、パブリックな機能を持たせる住まい方(自分の蔵書と書斎を、週末だけ図書館として地域の人に解放したり)を「住み開き」という言葉で切り取った、アサダワタル氏が、今回は「表現(≒プライベート)」と「仕事(≒パブリック)」の間を彷徨って生きる、6人の人生の歩き方をコンパイル。
自問自答しながらも、枠組みを飛び越え、楽しく暮らす彼ら(と自分自身)の生き方を、アサダ氏は「コミュニティ難民」と名付け、現代の新たな道標として描き出した意欲作です。内田樹氏や梅原猛氏らとの共著でも知られる、宗教学者・僧侶の釈徹宗氏との対談も収録!

こみゅにてぃ- なんみん【コミュニティ難民】 名
個人の生産活動において、特定の分野のコミュニティに重点的に属さず、
同時に表現手段も拡散させることで、新たな社会との実践的な関わりを生み出す人々。
たとえば、こんなコミュニティ難民……。
例1 銀行員であり、地域ファシリテーターであり、クリエイターが集まる大学の客員教授であり……。
例2 一級建築士であり、ラジオ番組の企画・制作者であり、雑誌編集委員であり……。
例3 DJであり、イベントプロデューサーであり、旅館当主であり……。
例4 職業訓練センターの職員であり、アートイベントの主催者であり、コミュニティサロン主宰であり……。
例5 ミュージシャンであり、NPO法人理事であり、ホームヘルパー2級であり……、現役大学院生であり……。

目次

序章 コミュニティ難民の始まり
第1章 脱専門
第2章 マルチプルな自己へ
第3章 あらかじめ埋め込まれた表現たちよ
第4章 公私を編み直す
第5章 弱い現れ、強まる難民性
第6章 個、表現、居場所
終章 コミュニティ難民の未来
対談 コミュニティ難民の希望

著者略歴

著:アサダ ワタル
日常編集家。1979年大阪生まれ。文筆・音楽・プロデュース・講師業。滋賀と東京にてオフィス「事編kotoami」主宰。著書に『住み開き 家から始めるコミュニティ』(筑摩書房)、『アール・ブリュット アート 日本』(平凡社、編著)、『編集進化論 editするのは誰か?』(フィルムアート社、共著)など。各地で弾き語りや音楽を使ったコミュニティワークショップを行い、また、2013年にはドラムを担当するSjQ++がメディアアートの世界的な賞である「アルス・エレクトロニカ」にて準グランプリを受賞。NPO法人ココルーム副代表理事、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA懇談会委員、KBS京都ラジオ「Glow~生きることが光になる~」パーソナリティも務める。神戸女学院大学、立命館大学の非常勤講師を経て、2015年現在、滋賀県立大学大学院環境科学研究科博士後期課程在籍、京都精華大学ポピュラーカルチャー学部非常勤講師。

ISBN:9784863240803
出版社:木楽舎
判型:4-6変
ページ数:326ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2014年12月
発売日:2014年12月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB