春の質量
著:河合育子
紙版
内容紹介
天上の春の質量いかほどかひかり引つ張りひきがへる跳ぶ
「その作品世界のなかでは、空も雲も草木も鳥獣虫魚も、そして作者自身も、
大きくなったり小さくなったりしながら、さまざまに未知の表情を見せる。
ファンタジックな感性とゆたかな表現力をたずさえる、この新しい歌人の出発に拍手を贈りたい。」
──小島ゆかり(歌人)・帯より
目次
いのちの起源/めだか/穂すすき/キルト展/拝復/余白/せきれい/榛の木が鳴る/吾亦紅/白木蓮/うがひ/白つつじ/バードコール/かなぶん/とんぼ/わうごんの時間/雲のにほひ/蝙蝠/小蟹/長茄子/あん馬/遠吠え/春待つ丘は/太極拳/ざぶんと青し/椎の実/あけび/漂鳥/春おこし咲く/虎杖/カヌー/啄木の空/森のふくろふ/白犬走る/天道虫/オムレツ/モネ展/シェフコート/原爆忌/マラソンランナー/北空の星/秋のポケット/ぼんぼこ屋/コーギー/わつしよい/春の質量/とび工/えびせんべい/アジフライ/朱き火柱/夏風邪/鏡の迷路/ハクビシン/つぐみ/洗濯機/うすらひの花/麻婆茄子/牛蛙/萩ゆれて/魚眼/空の波おと/すもも/餃子/階段/こほろぎ/卓/小掃除/侵攻止まず
あとがき