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『新文体作法』本説 —日本語のルールを知る—

著:齋藤 紘一

紙版

内容紹介

より正確に、より分かり易く伝えるために
近年スマートフォンなどの普及により言葉は短文、単語でしか使われなくなり、日本人の日本語能力が低下している。本書は明治以降から続く現代口語文の文法を見直すことで、論理的な思考の展開をより容易とする新時代の文体の確立を目指した、画期的書である。

日本語という言語をよりよく理解し正しく使いこなすためには、英語の場合と同様、その文法についての知識を持つということが必須です!

目次

目次:
はじめに

第一章 詞について
 1.概念と詞
 2.概念の適用される事物の表し方
 3.名詞での事物の表し方
 4. 名詞の仲間

第二章 詞の作り方
 1.‘ある’という概念の付加
 2.動詞の活用形の意味するもの
 3.名詞の作り方
 4.形容詞の作り方
 5.動詞の作り方

第三章 複合型動詞

第四章 ar音の重複・母音連結の解消ルール

第五章 ‘ある’と‘ない’
 1.打消しの表現
 2.属性概念としての‘ない’

第六章 ‘ます’という概念から作られる詞
 1.陳述詞と述定詞
 2.指示語との対応関係

第七章 ‘ar’と‘mas’とから生まれる多様な表現形

第八章 ナ形形容詞といわれるもの
第九章 確定・確認、進行形および推量
 1.確定・確認の表現
 2.進行形の表現
 3.推量の表現

第十章 辞〝は〟
 1.辞〝は〟の担うはたらき
 2.全称とりたて
 3.総称とりたて
 4.対比とりたて
 5.強調とりたて

 第十一章 辞〝が〟
  1.辞〝が〟の担うはたらき
  2.主体の標識
  3.客体の標識

 第十二章 とらえ直し 
  1.とらえ直しの基本形
  2.単語の意味のとらえ直し
  3.述定文の情報内容のとらえ直し
  4.準詞または助詞を用いたとらえ直し
  5.準詞〝よう〟および助詞〝そう〟の独自性

 第十三章 空間意識と述べ方
  1.空間と空間意識
  2.「話し手」の役回り
  3.日本語の特徴

 第十四章 人称詞について
  1.人称詞と指示語
  2.普通名詞と人称代名詞との切り分け

おわりに

 別表1.名詞の仲間
 別表2.名詞での概念と事物の表し方
 別表3.動詞の活用形について
 別表4.‘ある’と‘ない’に関するまとめ
 別表5.名詞、形容詞、動詞のまとめ

著者略歴

著:齋藤 紘一
齋藤 紘一(さいとう こういち)
1943年、群馬県生まれ。
東京大学理学部化学科卒。
通産省入省後、課長・審議官を務める。
1993年退官後、ISO(国際標準化機構)日本代表委員、
独立行政法人理事長等をへて現在、翻訳家。
著 書
  『「新文体作法」序説 —ゴーゴリ「肖像画」を例に— 』(鳥影社、2018年)
訳 書
 フョードル・ソログープ
  『小悪魔』(文芸社、2005年) 
 ボリス・ワジモヴィチ・ソコロフ
  『スターリンと芸術家たち』(鳥影社、2007年)
 ワシーリー・グロスマン
  『人生と運命』(全3巻、みすず書房、2012年)日本翻訳文化賞受賞
  『万物は流転する』(みすず書房、2013年)
  『システィーナの聖母』(後期作品集、みすず書房、2015年)

ISBN:9784862659095
出版社:鳥影社
判型:A5
ページ数:170ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2021年09月
発売日:2021年09月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CJBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:CFK
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:CBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:2GJ