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アフリカ湿原漁業の問題と展望

その在来知を探る

著:今井一郎
著:関西学院大学総合政策学部研究会

紙版

内容紹介

絶え間なく変わる環境と、限りある資源のなかで
アフリカの漁民たちが見出した「すみ分け」の知恵

◇ 乾いた大陸・アフリカで、貴重な水産資源を持続可能なものにするため、多民族の漁民たちの間で進化してきたすみ分けのシステムとは。
◆ 地域や漁法・漁獲種に応じて多様化していったアフリカ内水面漁業の実態とその在来知の豊かさを、豊富なデータを用いて明らかにする。
◇ 国家主導による生産力至上の政策や、先進国目線での環境保全プロジェクトで変わりゆくアフリカ漁業の世界に警鐘をならす。
◆ アフリカやネパールなどで、先住民たちの生活・文化を追い続け、「近代化」への疑問を投げかけ続けた一人の日本人研究者の足跡。

目次

第1章 スワンプ漁撈民の活動様式
第2章 熱帯内陸湿原の追い込み漁
第3章 バングウェウル・スワンプにおける魚資源の持続性について
第4章 マラウイ国・シレ川下流域の事例から1
第5章 シレ川下流域の事例から 2 : エレファント・マーシュ、バングラ・ ラグーンの事例を中心に
第6章 タンガニイカ湖北西部における漁撈活動と漁獲物流通の現状と諸問題
第7章 チルワ湖南部の事例から:2007年の調査を中心に
第8章 チルワ湖南東部ルンガジにおける水産資源利用の事例:2015年の調査から
第9章 チルワ湖西部の漁獲水揚げ地点における漁民活動の比較
第10章 ネパールにおける山岳観光の現状と問題に関する人類学的研究:東部ネパール・バルン川流域の事例から

著者略歴

著:今井一郎
1954年愛媛県生まれ。理学博士(京都大学)。1978年京都大学理学部卒業。1983年京都大学大学院理学研究科単位取得退学。
弘前大学人文学部助教授を経て、2000年より関西学院大学総合政策学部教授。アフリカ・ネパール等で生態人類学を研究。
2022年、マラウイ共和国チルワ湖での調査中に事故で逝去。
著著「パピルスの賦」(近代文芸社)、「世界遺産の自然と暮らし」(春風社)、共著「遊動民 アフリカの原野に生きる」(昭和堂)ほか。

ISBN:9784862281289
出版社:青灯社
判型:4-6
価格:3500円(本体)
発行年月日:2023年11月
発売日:2023年11月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHMC