中国のロジックと欧米思考
著:天児 慧
紙版
内容紹介
中国はこの先、どこへ向かうのか
中国の本質が初めて分かる! 権威主義体制の背景
・ 国内の言論抑圧、南・東シナ海への海洋進出、香港市民やウィグル・チベット民族弾圧──。中国にはなぜ、民主主義の芽が育たないのか。西欧と中国の「民主」観の違いをさぐる。
・民衆を政治の主体とする欧米に対し、民衆は優れた指導者に導かれるべきとする中国。儒教思想や「天下論」など、統治ヒエラルキーを支える独特の伝統的思想を解説。
・「イニシアティブ」(主導性)に対する強いこだわりと、大国としての「型」を重んじる外交姿勢。
・実体は多民族である「中華民族」概念を用いた民族主義の鼓舞=「漢化」。
・米国との二大国体制は〝新冷戦″へ向かうのか? 台湾への野心の行きつく先は? これからの国際社会に起こり得る問題について、理論的・客観的に分析。
・今後の米中関係の中で、日本のとるべき態度、果たすべき役割を考える。
目次
序章 強大化する中国への五つの問い
第一章 民主と統治
第二章 政治文化から考える中国の権威主義
第三章 「国家」「民族」と「秩序」の見方
第四章 中体西用論とイニシアティビズム
第五章 国家戦略としての中国モデルの模索
第六章 伝統思想から見た中国の外交観
第七章 新たな「影響圏」建設の試み
終章 米中衝突はあるか