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九州板碑の考古学

著:原田 昭一

紙版

内容紹介

板碑とは、石面の1か所に本尊である梵字種子や像容を表現し、造立年月日・願文・偈文などの銘文を刻み込む「一観面」の塔婆である。本書では型式論・分布論・用途論を主眼とした考古学の視点に立って「九州の板碑」の成立と展開、供養塔婆から墓碑への移り変わりを明らかにする。

目次

序  章
  はじめに/板碑の定義をめぐって/本書の構成と目的/おわりに
第1章 板碑の研究史と九州
はじめに/近世の板碑研究/大正期以降の板碑研究/全国の研究動向と本書の問題意識/おわりに
第2章 整形板碑と自然石板碑
  はじめに/整形板碑/自然石板碑/おわりに
第3章 整形板碑の形態的特徴
はじめに/山型部/額 部/碑身部/基 部/台 石/背面部/整形板碑の石材/おわりに
第4章 整形板碑の始源・画期・終焉
  はじめに/整形板碑の始源/整形板碑造立の画期/整形板碑の終焉/おわりに
第5章 角塔婆の成立と展開
はじめに/角塔婆の形態的特徴/角塔婆の変遷/角塔婆の梵字種子/角塔婆と経幢/角塔婆の造立環境/おわりに
第6章 磨崖梵字・梵字岩
はじめに/磨崖梵字・梵字岩の分布/磨崖梵字・梵字岩の造立期/磨崖梵字・梵字岩の形態/梵字種子の諸様相/磨崖梵字の造立背景/おわりに

著者略歴

著:原田 昭一
原田 昭一(はらだ しょういち)
1959年 大分県生まれ
1987年 同志社大学大学院文学研究科博士前期課程卒業2018年 文学博士(國學院大學 歴史学)
現 在 大分県立歴史博物館 主任研究員

[主な著書・論文]
「九州・山口の磨崖梵字について」(『石造文化研究』31号 )、「中世における石造物流通の一様相-「玄正(玄聖)」銘宝篋印塔の流通を通して-」『日引』7号)、「中近世墓における六道銭」『石造物の研究』)ほか多数

ISBN:9784862152121
出版社:高志書院
判型:A5
ページ数:250ページ
定価:5500円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QRVS