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中世石工の考古学

編:佐藤 亜聖

紙版

内容紹介

割る・掘る・切る・剥がすといった技術を駆使して母岩から石を採ったり、ほどよい転石などを探して削ったり敲いたりして加工もする。磨きや彫りの仕上げ工程は措くとして、本書では中世の石工たちが培った採石・加工技術の歴史を、考古学の手法である技術論から解き明かし、石造物研究の新たな視座と方法論の提示をめざす。完成された製品になる前の石たちを歴史遺産として見る目が養われる学史上初の研究論集!

目次

序……………………………………………………………佐藤亜聖

  第1部 古代・中世の石工と技術
古代採石加工技術の諸相…………………………………廣瀬 覚(奈良文化財研究所)
中世採石・加工技術の諸相………………………………佐藤亜聖(元興寺文化財研究所)
中近世移行期の採石・加工技術の諸相と技術平準化…坂本 俊(元興寺文化財研究所)
中国の採石加工技術と石材利用(概報)………………山口博之(東北学院大学東北文化研究所客員)

  第2部 採石場遺跡と技術
四国の採石場遺跡と技術…………………………………松田朝由(大川広域行政組合)
九州の採石場遺跡と技術…………………………………原田昭一(大分県立埋蔵文化財センター)
矢穴研究の方法と可能性…………………………………高田祐一(奈良文化財研究所)

  第3部 加工・装飾・作事
板碑の採石加工技術と矢穴技法…………………………磯野治司(北本市教育委員会)
板碑の成形技法……………………………………………村山 卓(埼玉県埋蔵文化財調査事業団)
小型五輪塔製作の一事例…………………………………小野木 学(岐阜県環境生活部)
南都における石工と石垣積み工人………………………岡本智子(奈良市教育委員会)

著者略歴

編:佐藤 亜聖
佐藤亜聖(さとう あせい)
1972年生れ、元興寺文化財研究所 主任研究員

〔主な著書論文〕
「石塔の定型化と展開」(『十四世紀の歴史学』高志書院)、「遺物からみた元興寺の納骨信仰」(『季刊考古学』)、「都城道路」『日本古代の交通・交流・情報』(吉川弘文館)、「中世石工について」(『日本石造物辞典』吉川弘文館)

ISBN:9784862151933
出版社:高志書院
判型:A5
ページ数:270ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2019年04月
発売日:2019年04月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ