近世都市熊本の法と社会
著:本田 秀人
紙版
内容紹介
本書は、惣町=都市を中心に、都市法制と都市社会を構造的に検討したものである。都市法制は都市行政機構と共に整備され、公儀支配を貫徹するために機能するが、近世都市には多数の町人が居住し、名望や信用のある有力町人、新興の在町商人も活動し、民間では若者の活動が目立って風俗問題すら起こる。この法と社会の構造的な連関を実証的に究明することによって、本書では近世都市熊本の実像を解明していく。
目次
近世熊本の都市研究――序にかえて
第一部 近世熊本の都市法制構造
第一章 都市法制の中枢
第二章 都市法制の周縁
第三章 都市法制の町方記録
第四章 都市法制の町方法令
第二部 近世熊本の都市社会構造
第一章 惣町社会の代行運営
第二章 商家社会の「御書出」と家格
第三章 商人社会の帳締捨方
第四章 民間社会の張合風俗
あとがき