塔21世紀叢書
CLOUD
著:吉田淳美
紙版
内容紹介
不安と不満が渦巻くコロナ禍の世の中、そして日々刻々と変化、変貌していく現代を、高所大所からではなくあくまで市井の一人として見つめ詠おうとする姿勢が、一冊をすがすがしいものにしている。どこまでも社会にコミットしていこうとするひたむきな態度はこの歌人特有の美質だろう。
吉田淳美はとにかく言葉を弄しない。常に単刀直入、喉元にするどく突きつけるように詠う。
抜き身の言葉、というのはこの歌人のためにある。
雲間から射す一条の陽はきっとこの作者には見えている。・・・「帯」より