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役に立ち、美しい はじめての虚数

著:蔵本 貴文

紙版

内容紹介

2乗するとマイナス1になる数「i」を虚数といいます。プラス×プラスはプラスになり、マイナス×マイナスもプラスになるという事実を私たちは数学の授業で習いました。
それでは、2乗してマイナスになるとはどういうことでしょうか?そんな数、存在するのでしょうか?
そもそも数が「存在する」ということ自体、考え方にもよりますが、1とか2とか3が存在するというのであれば、虚数も存在すると言えるのです。
そして、そんな“常識外”の数である虚数は、単に数学の世界の中だけではなく、思いっきり現実世界で使われているものなのです。
本書では、半導体エンジニアとして虚数・複素数を実際に“使っている”著者が、それがどのように使われているのかと、その数学的美しさについて、易しく解説していきます。




目次

Chapter1 なぜ存在しないはずの虚数が役に立つのか?
Chapter 2 虚数は何の役に立っているのか?
Chapter 3 虚数を学ぶための基礎
Chapter 4 虚数で波を表わせる
Chapter 5 虚数は次元の違う数
Chapter 6 虚数の美しさとは何だろう
Chapter 7 複素関数の世界

目次

Chapter1 なぜ存在しないはずの虚数が役に立つのか?
1-1虚数を役に立たせるためには
1-2虚数で波を表わせる
1-3虚数で次元を拡張できる
1-4虚数は美しい数である
1-5虚数を学べば数学や物理の全体像がわかる


Chapter 2 虚数は何の役に立っているのか?
2-1電気は虚数がないと使えない
2-2光のふるまいを虚数で表現する
2-3スマホは虚数で情報を送っている
2-4量子力学における虚数の役割
2-5 CGと虚数


Chapter 3 虚数を学ぶための基礎
3-1自然数から実数まで
3-2 2次方程式の解から現れる虚数
3-3複素平面の発見
3-4複素数の基礎
3-5虚数を学ぶための最低限の三角関数
3-6虚数を学ぶための最低限の指数・対数関数
3-7虚数を学ぶための最低限の微分積分


Chapter 4 虚数で波を表わせる
4-1波と複素数を結ぶオイラーの公式
4-2波を解析する時の必勝法「フーリエ級数」
4-3フーリエ級数からフーリエ変換へ
4-4フーリエ変換に現れる虚数は何を示すか?
4-5 X線回折でフーリエ変換した関数が目で見られる
4-6なぜ量子力学では虚数が現れるのか?


Chapter 5 虚数は次元の違う数
5-1四元数とは何か?
5-2四元数で回転させる方法
5-3そして八元数へ
5-4車の姿勢を制御する2つの要素
5-5ラプラス変換で微分方程式が簡単に解ける
5-6ラプラス変換で周波数応答を求める


Chapter 6 虚数の美しさとは何だろう
6-1オイラーの等式は何が美しいのか?
6-2 方程式を幾何的に表わす
6-3マンデルブロ集合によるフラクタル
6-4 実数の世界を表わすにも虚数が必要
6-5 複素数は完全な数
6-6 解析接続と一致の定理


Chapter 7 複素関数の世界
7-1複素関数は変換と考える
7-2オイラーの公式が出発点
7-3複素数の微分の考え方とは
7-4複素関数の積分① 複素数の積分からコーシーの積分定理まで 216
7-5複素関数の積分② ローラン展開から留数定理まで

著者略歴

著:蔵本 貴文
蔵本 貴文(くらもと たかふみ) 関西学院大学理学部物理学科を卒業後、先端物理の実践と勉強の場を求め、大手半導体企業に就職。現在は微積分や三角関数、複素数などを駆使して、半導体素子の特性を数式で表現するモデリングという業務を専門に行なっている。また、現役エンジニアのライター、エンジニアライターとして、サイエンス・テクノロジーを中心とした書籍の執筆(自著)、ビジネス書や実用書のブックライティング(書籍の執筆協力)などの活動をしている。 著書に、『数学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール127』(翔泳社)、『高校数学からのギャップを埋める 大学数学入門』(技術評論社)、『「半導体」のことが一冊でまるごとわかる』(共著、ベレ出版)『意味と構造がわかる はじめての微分積分』(ベレ出版)がある。

ISBN:9784860647520
出版社:ベレ出版
判型:A5
定価:1800円(本体)
発行年月日:2024年01月
発売日:2024年01月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PBF