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遺伝子組み換え企業の脅威

モンサント・ファイル

編:『エコロジスト』誌編集部
訳:日本消費者連盟

紙版

内容紹介

バイオテクノロジーの分野で世界最大の有力企業であるモンサント。同社はラウンドアップ・レディ大豆に象徴される遺伝子組み換え除草剤耐性作物など遺伝子組み換え技術をてこに世界の農業・食糧を支配しようとしている。
しかし、遺伝子組み換え食品の危険性が明らかになるとともに、遺伝子組み換え企業の戦略が、人類の健康と農業の未来、自然と環境にとって大きな脅威となってきている。
本書は、モンサントの妨害にあいながらも出版された『モンサント・ファイル』の全訳である。
増補版では、遺伝子組み換え作物問題の最新の動向を加えた。

目次

モンサント最高経営責任者(CEO)ロバート・シャピロ氏への公開書簡……『エコロジスト』誌編集部(浦野久子)
災厄の火種……英国チャールズ皇太子(浦野久子)

モンサント:その波乱の履歴……ブライアン・トーカー(高橋厚子)
・遺伝子組み換え作物生産はコントロールできないほど広がっている
・モンサントの狂気

PCB:海洋哺乳類は生き延びることができるだろうか……ジョセフ・E・カミンズ(松野亮子)
エージェント・オレンジ:ベトナムを毒漬けに……ヒュー・ウォリック(松野亮子)
牛成長ホルモン……ポール・キングズノース(松野亮子)
・牛成長ホルモンと前立腺ガン/牛成長ホルモンと乳ガン
ラウンドアップ:世界で最も売れている除草剤……ジョセフ・メンデルソン(高橋厚子)
・モンサントのラウンドアップ:土壌侵食と生物多様性破壊へのレシピ(ヴァンダナ・シヴァ)
・ラウンドアップによる健康被害(ブライアン・トーカー)
ターミネーター技術:世界の食糧安保への脅威……パット・ロイ・ムーニー/リカーダ・スタインブレカー(粥川準二)
F I L E S
・解説1 ターミネーター技術
・解説2 遺伝子の沈黙
・解説3 テトラサイクリン

回転ドア(産官人事交流):モンサントと規制当局……ジェニファー・フェララ(戸田清)
・親密な関係
・政府を見方につける(スティーブン・ゴアリック)
・英国のバイオテクノロジー業界寄り諮問委員会を罷免せよ
・モンサント対フランス 1対0
・「有機」の定義の改悪

行き詰まるモンサントのPR作戦……ケニー・ブルーノ(小西悠希)
・バーソン・マーステラー それはPRのプロ集団(ルシンダ・ラベス)
・収穫をはじめよう
・豊作よ、永遠なれ!

なぜバイオテクノロジーとハイテク農業が世界を飢餓から救えないか……アンドリュー・キンブレル(小西悠希)
・暴走した産業技術(サミュエル・エプスタイン)
・戦争としての農業(ヴァンダナ・シヴァ)

モンサントは消費者の意見をどう聞いているのか……ピーター・モンタギュー(高橋厚子)

都合の悪い情報を隠す……スティーブン・ゴアリック(高橋厚子)
・『ガーディアン』紙より

反対市民に対する訴訟戦略……アンドリュー・ローウェル(高橋厚子)
・モンサントは私を訴えた。そして負けた!(ワーナー・ライスバーガー)

モンサントよ、あなたは我々の恥だ……フリーダ・モリス(高橋厚子)

フランケンシュタイン企業:モンサントとアメリカン・ホーム・プロダクツの合併……アンドリュー・キンブレル(高橋厚子)

ボイコット:避けるべきブランドと商品……ジム・トーマス(高橋厚子)
・選択の権利を主張する

環境運動家はならず者か? 本当のテロリストは誰だ……ザック・ゴールドスミス(高橋厚子)
・消費者には選択する権利がある
・新PRキャンペーンに対して「手厳しい」反応が一部の消費者からあがった、とモンサントは語る
・組み換え食品への米国の対応(スティーブン・ゴアリック)
・社会のすみずみまで広がった抗議運動(メイ=ワン・ホー)

健全な農業への回帰は当然のこと……メイ=ワン・ホー(高橋厚子)

遺伝子組み換え作物の犯罪……天笠啓祐

脚注および出典
執筆者紹介 訳者・監訳者紹介

ISBN:9784846199111
出版社:緑風出版
判型:A5
ページ数:180ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:1999年12月
発売日:1999年12月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TDC