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世界が見た福島原発災害

海外メディアが報じる真実一覧

著:大沼 安史

紙版

内容紹介

福島原発災害は、東電、原子力安全・保安院など政府機関、テレビ・新聞による大本営発表、御用学者の楽観論評で、真実を隠され、国民は欺かれている。事実上の報道管制が敷かれているのだ。「いま直ちに影響はない」を信じていたら、自らのいのちと子どもたちのいのち、そして未来のいのちまで危険に曝されることになってしまう。緩慢なる被曝ジェノサイドはすでに始まっているのだ。
本書は、福島原発災害を伝える海外メディアを追い、政府・マスコミの情報操作を暴き、事故と被曝の全貌と真実に迫る。

目次

「沈黙の春」、または悲劇のプロローグ
第一章 放射能雲
各国の放射能雲拡散予測の衝撃
放射能拡散予測を隠蔽した政府

第二章 飯舘村
ホットスポット
NHK全国ニュースで報じられなかった「飯舘村計画避難説明会」
屋内避難は意味がないとの指摘に首相しどろもどろ
避難基準を超えているとIAEAが会見
「政府から何の連絡もない」
IAEA勧告を無視した政府
国民を欺くNHKの飯舘報道
「いま直ちに危険性はない」と言われたら

第三章 NRC秘密報告
暴露された「フクシマの真実」
「もっと大きなかたちでダメージが起きうる」

第四章 爆弾発言
2号機で炉心溶解
「忍び込み破砕」の疑い
エネルギー長官の朝食会での衝撃的な発言

第五章 「料理されちゃうからね」
放射性がれきの謎
フクシマのディープ・スロート

第六章 再臨界
2号機の真実の姿
4号機の使用済み燃料プールで核分裂反応
燻る1号機再臨界説
東電が検出データを自ら全否定

第七章 「安全コード」
コンピューターによる事故解析モデルが示すもの
政府は解析を隠している?

第八章 アトミック・アンヌ
廃炉計画フジヤマ
国際管理下に入った「フクシマ」
「プール」からの水素が爆発?

第九章 死の灰・コトバ・桜
世界に向けた菅首相の低レベルメッセージ・
「やさしい心を育む」べきは政府や電力会社

第一〇章 ウィキリークス
駐日米国大使館発機密電
米国のウィーン大使館発国務省機密電
「時代遅れ」と指摘されていた日本の原発地震対策

第一一章 原子力村
ルモンドが報じた原子力ロビー
日本マスコミの原発ロビーとの癒着
共謀の文化
「日本の原発」はなぜ、他と違っているのか?

第一二章 サムライ
フクシマ50
造血幹細胞採取を拒否する政府
ボディー・バンキング

第一三章 カク・ミチオ教授の警告
原発難民
避難指示も何もなかった
東電のあまりにお粗末な「事故対応計画」
葛尾村の自主避難
「三機とも完全メルトダウンを起こしかねない状態だ」

第一四章 ミステリー
無音爆発映像のミステリー
なぜベント開始時間が改竄されたのか
地震で冷却水を喪失した1号機
非常用ディーゼル発電機はツナミでも生きていた
なぜ発電機は故障停止したのか

第一五章 校庭に原発が来た!
なぜ八〇キロではないのか
道徳的な非難から逃れることはできない
「ヒューマニズムから受け入れがたい」
大本営発表を覆す脱原発の波
『ずっとウソだった』
終わりのないエピローグ
「ほんとうに美しい土地」福島を「見えない死の灰」が殺した
ヒロシマからフクシマへ
二枚の写真が……
「フクシマ」に終わりはない

あとがき

著者略歴

著:大沼 安史
1949年、仙台市生まれ。東北大学法学部卒。北海道新聞社に入社し、社会部記者、カイロ特派員、社会部デスク、論説委員を歴任後、1995年に中途退社し、フリー・ジャーナリストに。2009年3月まで、東京医療保健大学特任教授。
著書は、本シリーズ『世界が見た福島原発災害』(以上、緑風出版)のほか、『教育に強制はいらない』(一光社)、『緑の日の丸』『NONOと頑爺のレモン革命』(以上、本の森)、『希望としてのチャータースクール』『戦争の闇 情報の幻』(以上、本の泉社)など。訳書は、『自由な学びとは―サドベリーの教育哲学』(ダニエル・グリーンバーグ著、同)ほか多数。

ISBN:9784846111083
出版社:緑風出版
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2011年05月
発売日:2011年05月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:THY