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新台湾の奇跡

著:杉岡 碩夫

紙版

内容紹介

大国・中国の目前でコンピューター産業を軸にアジアのシリコンバレーとして急成長を続ける台湾。そして大陸中国に大きく進出し、二国間の経済的関係の密接化は驚くべきものがある。この台湾の奇跡を生み出した中小企業の活力、民進党などの台湾政治のしたたかな動きなどを分析。現代の台湾の動向を知るための書。

目次

第一章 アジアのシリコンバレー
秋葉原がアジアバラへ
ハイテク産業の育成と成果
日米台、情報産業の位置づけ
”新台湾”分析の視角

第二章 ”台湾経済”のしくみと中小企業
――鶏口となるも、牛後となるなかれ――
日本遺産のタダ取り
台湾経済を支える中小企業
政府援助を適当に利用する台湾の中小企業
重層的圧縮型の産業構造

第三章 世界史上の台湾と現在
繰り返される支配者の交替
台湾史を貫くエスニック的矛盾
日本統治の明と闇
第二次大戦後の台・日、経済関係
台湾と米国ならずもの国家・アメリカ

第四章 ”新台湾”イデオロギーの成熟
蒋父子の台湾接収
蒋介石と日本
ストロング・マン蒋経国
李登輝の闘争二二才までの日本人
植民地生まれの悲哀
ワザ師・李登輝
”国と国との関係”発言
李登輝の日本批判と評価
アメリカへの期待と不満
民主的な総統の交替劇
這いあがる小作の息子
李登輝と陳水扁

第五章 経済学からみた東アジア
世界経済の展開と東アジア
日本モデルの諸問題
輸出主導型経済政策の成果と限界
東アジアを直撃したウルグアイ・ランド
すぐれもの経済の国、それは台湾
台湾の金融制度

終 章 ”新台湾”小国主義への道程
海南島との違い
日本における”小国主義思想”の変遷
日本近代化の伏流水
中国批判と小国主義
難渋する陳水扁政権
米中軍用機の接触事故
李前総統の来日
起承転々の現状

著者略歴

著:杉岡 碩夫
1923年、三重県木本町(現、熊野市)生まれ。東京大学経済学部卒業。読売新聞社、中小企業研究所を経て、1972年から『1億人の経済』(NHK)で5年間キャスターをつとめる。千葉大学法経学部教授、獨協大学経済学部教授、兵庫大学情報経済学部教授を経て定年。現在、フリーの経済評論家。
主な著書に『寡占価格』『第三次産業』(以上、日本評論社)、『地域主義のすすめ』(東洋経済新報社)、『新石垣空港』(技術と人間)など。

ISBN:9784846101107
出版社:緑風出版
判型:4-6
ページ数:198ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2001年08月
発売日:2001年08月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB