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戦犯裁判と性暴力

編:内海 愛子
編:高橋 哲哉
編:Vaww-Net Japan

紙版

内容紹介

強かんや強制売春はれっきとした戦争犯罪である。過去の戦犯裁判は、「慰安婦」制度をどのように位置づけ、戦時下での女性への性暴力をどう裁いたのだろうか。本書では、過去の戦犯裁判だけでなく、現在の各国における紛争時の人権侵害をも明らかにし、ジェンダーの視点から問い直す。

目次

第Ⅰ部 戦犯裁判の原点
第1章 「人道に対する罪」の成立
第2章 戦時性暴力とニュルンベルグ国際軍事裁判
第3章 戦時性暴力と東京裁判

第Ⅱ部 戦犯裁判の展開
第4章 BC級裁判──イギリス裁判は何を裁いたか
第5章 中華人民共和国の戦犯裁判
第6章 イスラエルのアイヒマン裁判──イスラエル現代史における意味
第7章 フランスの戦犯裁判──第二大戦と「人道に対する罪」
第8章 ベトナム戦争とラッセル法廷

第Ⅲ部 裁かれる現代の人権侵害
第9章 旧ユーゴスラビア紛争──女性への暴力と国際刑事法廷
第10章 南アフリカ──真実和解委員会と女性たち
第11章 ラテンアメリカ──人権侵害と加害責任
第12章 国際刑事裁判所──二〇世紀の人類がたどりついたもの
第13章 裁くこと、判断することだっしゅ二〇〇〇年女性国際戦犯法廷によせて

巻末資料

著者略歴

編:内海 愛子
1941年生まれ。恵泉女学園大学教員。「韓国・朝鮮人BC級戦犯を支える会」共同代表。主な著書に『朝鮮人BC級戦犯の記録』(勁草書房)、『赤道下の朝鮮人叛乱』(共著、勁草書房)、『泰緬鉄道と日本の戦争責任』(共編著、明石書店)、『東京裁判ハンドブック』(共編著、青木書店)など。
編:高橋 哲哉
1956年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授。主な著書に『戦後責任論』(講談社)、『断絶の世紀、証言の時代』(共著)、『記憶のエチカ』(以上、岩波書店)、『デリダ─脱構築』(講談社)、『ナショナル・ヒストリーを超えて』(共編著、東京大学出版会)、など。
編:Vaww-Net Japan
1997年秋「戦時・武力紛争下の女性への暴力をなくすために『女性の人権』の視点に立って、平和を創る役割を担い、世界の非軍事化をめざす」(「東京宣言」)ことを目的に、「戦争と女性への暴力」ネットワーク(VAWW-NET)誕生。1998年6月に同日本ネットワーク(VAWW-NET Japan)が結成された。「慰安婦」問題では2000年12月「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」を提案、開廷した。

ISBN:9784846100063
出版社:緑風出版
判型:4-6
ページ数:335ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2000年05月
発売日:2000年05月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LB