多和田葉子の〈演劇〉を読む
切り拓かれる未踏の地平
著:谷川 道子
著:谷口 幸代
紙版
内容紹介
〈演劇人間(ホモテアトラーリス)〉としての多和田葉子に本格的に光をあてる初の試み。劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、初邦訳戯曲2本他で多和田の演劇ワールドを探り、パノラマ・可視化する。多和田書き下ろしエッセイ「多声社会としての舞台」も収録。
目次
序 多和田葉子、〈世界劇場〉という未踏の地平へ……谷川道子
第Ⅰ部 多和田葉子文学の舞台化をめぐるパノラマ
1.〈劇評〉観(光)客はいかにして場違いなOに犯されるか──したための『文字移植』を/か
ら再読する……渋革まろん
2.漂流する演劇~『動物たちのバベル』創作ドキュメント~……川口智子
3.戯曲『動物たちのバベル』を読む……谷口幸代
4.カキタイカラダ~『夜ヒカル鶴の仮面』上演をめぐる断章~……川口智子
5.〈インタビュー〉劇団らせん舘に多和田葉子の〈演劇〉を聞く……聞き手・谷口幸代
第Ⅱ部 多和田演劇ワールドの謎を解く
1.多声社会としての舞台……多和田葉子
2.レシタティーヴ……高瀬アキ
3.早稲田大学における多和田葉子&高瀬アキワークショップの歩み…… 松永美穂
第Ⅲ部 多和田戯曲の邦訳と舞台化への模索
1.東西神話の混交
〈翻訳〉オルフォイスあるいはイザナギ~黄泉の国からの帰還〜……多和田葉子作、小松原由
理訳
・翻訳者の言葉……小松原由理
・演出者の言葉〜リーディング公演に寄せて……小山ゆうな
2.児童劇の試み
〈翻訳〉あしのゆびはアルファベット…… 多和田葉子作、山口裕之訳
・翻訳者の言葉……山口裕之
あとがき……谷口幸代