佐藤洋二郎小説選集 1
佐藤洋二郎小説選集一「待ち針」
著:佐藤 洋二郎
紙版
内容紹介
1992年『河口へ』で注目されて以降、数多くの小説を生み出してきた佐藤洋二郎。市井の人々の営み、働く人々、男と女の愛などに、鋭い視点から情愛ある眼差しを向けながら描くその小説は、私たちに静かな感動を与えてくれる。人は風土がつくるという思いで、生まれ育った九州、山陰、いまも暮らす千葉や東京を舞台に物語を紡ぐ。それは時には、日常の中から神話的世界への扉を開く。『夏至祭』や『神名火』、最近では『妻籠め』などの傑作でも知られる佐藤洋二郎の珠玉の短編・中編。その単行本未収録作品を集め、二巻の選集を編む。その第一巻。「湿地」「待ち針」「ホオジロ」など十編。
目次
◆第一巻「待ち針」/湿地/啼けない晨鶏/此岸/家郷/エンジェル・フィッシュの海/待ち針/蛸の死/三日月/他人の夏/ホオジロ