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論創ミステリ叢書 119

渡辺啓助探偵小説選 1

著:渡辺 啓助
編:浜田 雄介

紙版

内容紹介

彼ははたして〈薔薇と悪魔の詩人〉だったのか。渡辺啓助の豊饒な物語世界・第一弾! デビュー直後から終戦間もない頃に発表された作品群より、固定された視角からは評価され得なかった魅力を放つ珠玉の短編を精選し、巻末には四女・渡辺東氏の書下ろしエッセイを収める。

目次

" 屍版
 幽霊荘に来た女
 死の日曜日
 亡霊の情熱
 薔薇悪魔の話
 三吉の食欲
 幽霊の歯形
 蛍小僧
 センチメンタルな蝦蟇
 ヴィナスの閨
 白薔薇教会
 落書する女
 壁の中の女
 獣医学校風俗
 謎の金塊
 雪の夜の事件
 短剣
 盲目(めなし)人魚
 青春探偵
 巻末エッセイ 渡辺東「ケイスケとオメガ倶楽部のこと」
 解題 浜田雄介"

著者略歴

著:渡辺 啓助
1901年、秋田県生まれ。本名・圭介(けいすけ)。九州帝国大学法文学部史学科在学中の29年に弟の渡辺温と江戸川乱歩名義でE・A・ポーの短編を翻訳、翌30年には映画俳優のゴーストライターを務め「偽眼(いれめ)のマドンナ」を執筆する。卒業後は教員を務めながら創作活動を行い、37年より専業作家となった。42年、陸軍報道部の従軍記者として大陸に派遣され、その時の見聞記が三期続けて直木賞候補に挙げられた。戦後は作家グループのまとめ役としてS文壇の隆盛に尽力し、SF同人グループ〈おめがクラブ〉の創立や日本探偵作家クラブ(現・日本推理作家協会)会長を務めるなど、作家活動以外でも精力的な行動を見せる。60年代中頃から創作活動を控え、文芸サークル「鴉の会」を主宰して書画や詩作などの表現活動を盛んに行った。2002年死去。
編:浜田 雄介
1959年愛知県生まれ。成蹊大学文学部教授。専門は近代日本文学。『新青年』研究会会員。編著に『江戸川乱歩作品集』(岩波文庫)、共著に『昭和文化のダイナミクス』(ミネルヴァ書房)、『怪異を魅せる』(青弓社)など。『新青年』研究会代表。

ISBN:9784846018054
出版社:論創社
判型:A5
ページ数:368ページ
価格:3800円(本体)
発行年月日:2019年05月
発売日:2019年06月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ