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渡辺治著作集 第3巻

著:渡辺治

紙版

内容紹介

敗戦と戦後改革、日本国憲法によって、国民の自由抑圧を担ってきた治安法制、警察も大きな変容を迫られた。取締り当局は、戦前明治憲法下の治安立法や警察権限の復活を目指したが、その試みは挫折し、「市民警察」前面に立てた権限拡張に転じざるを得なかった。破防法、秘密保護法を中心に、その歴史的変容の過程と現代警察への変貌を描く。

目次

Ⅰ部  戦後日本の治安法制――戦前から戦後へ/1 治安維持法と戦後民主主義/2  政治的表現の自由法理の形成――公安条例、破防法と憲法の対抗/3 破防法はなぜできたか、いかに使われようとしているか?―オウム真理教と破防法/4 なぜいま国家機密法なのか―国家機密法案の背景と法的問題点/5 秘密保護法制の歴史的展開と現代の秘密保護法
Ⅱ部 戦後日本社会の形成と現代の警察/6 現代警察とそのイデオロギー/7 現代日本警察の形成―「近代化」から「日本化」へ/8 八〇年代警察論/9 風俗営業等取締法改正と警察権の拡大
Ⅲ部 日本社会の新自由主義的転換と現代警察の変貌/10 グローバル化・「強い国家」政策と現代警察のねらい

著者略歴

著:渡辺治
一橋大学名誉教授。1947年東京生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学社会科学研究所助教授を経て、90年から一橋大学教授。「9条の会」事務局。専門は政治学、日本政治史、主な著書・編著に『日本国憲法「改正」史』(日本評論社)、『「豊かな社会」日本の構造』(旬報社)、『戦後政治史の中の天皇制』(青木書店)など多数。

ISBN:9784845117178
出版社:旬報社
判型:A5
ページ数:560ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DNT