渡辺治著作集 第2巻
著:渡辺治
紙版
内容紹介
第Ⅰ部は、明治憲法がいかに自由保障にとっては脆弱であったか、第Ⅱ部は、治安維持法が第一次世界大戦後における新たな革命運動の登場による既存の治安法制の危機に対処する現代的治安立法として登場したこと、を明らかにし、第Ⅲ部では、明治憲法下の緊急権法制とその猛威を振り返り、戦後の改憲論の中での緊急事態改憲論の推移を概観した書き下ろし論文を収録した。
目次
Ⅰ 明治憲法体制と市民的自由/1 明治憲法の構造と市民的自由/2 戦前日本における政治的自由をめぐる攻防/Ⅱ 治安維持法の成立と展開/3 治安維持法成立史論―一九二〇年代における天皇制国家の治安法制再編成をめぐって/4 治安維持法の成立をめぐって/5 日本のファシズム化と治安維持法/Ⅲ 緊急事態法制の展開/ 6 近代日本における緊急権発動の歴史と現代改憲