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ベイシス刑法総論

編著:本庄 武

紙版

内容紹介

刑法総論の初学者を念頭においたテキスト。共著の場合、平易な説明が心がけられるのが一般的であるが、異なる体系に基づく記述が混在し、学習者を混乱させる場合がある。それを避けようとすると、平板な記述となり、テキストとしての面白みが失われてしまいかねない。そうした問題点を克服することを目指し、判例の立場を解説することを基本とし、学問としての刑法学の面白さを感じてもらうこと、社会科学として実践的な営みであることを意識してもらうことに留意している。応用性のある基盤、土台作りに寄与することで、学習の初期段階だけではなく、長く使用してもらえる書物として「ベイシス」と命名

目次

第1章 刑法とは何か
 第1節 刑法という法分野とその特殊性  第2節 刑法という法律と学問分野としての刑法  第3節 刑法の目的と機能  第4節 刑法による法益保護  第5節 刑法の謙抑性  第6節 刑罰論の基礎
第2章 犯罪と刑罰に関する基本原則
 第1節 刑法の基本原則  第2節 刑法の適用範囲  第3節 犯罪論の基礎
第3章 構成要件該当性(その1)
 第1節 構成要件の意義  第2節 構成要件要素  第3節 因果関係  第4節 不作為犯論
第4章 構成要件該当性(その2)
 第1節 故意・錯誤  第2節 過失  第3節 結果的加重犯
第5章 違法性
 第1節 違法性論の一般理論  第2節 正当行為  第3節 正当防衛  第4節 緊急避難  第5節 被害者の同意、危険引受  第6節 その他の違法性阻却事由
第6章 責任
第1節 責任論の基礎  第2節 刑事責任能力、原因において自由な行為  第3節 違法性の意識  第4節 期待可能性
第7章 未遂犯
 第1節 未遂犯論の基礎  第2節 実行の着手  第3節 不能犯  第4節 中止未遂
第8章 共犯
 第1節 共犯論総説  第2節 共同正犯  第3節 教唆犯  第4節 従犯(幇助犯)  第5節 共犯の諸問題
第9章 罪数論
 第1節 罪数論の基礎  第2節 実体法上の一罪  第3節 併合罪  第4節 単純数罪
判例索引/事項索引

著者略歴

編著:本庄 武
一橋大学大学院法学研究科教授。刑事法・刑事政策専攻。主要著作:『少年に対する刑事処分』(現代人文社、2014年)、『刑事政策学』(共著、日本評論社、2019年)、『刑罰制度改革の前に考えておくべきこと』(共編著、日本評論社、2017年)、『 検証・自動車運転死傷行為等処罰法』(共編著、日本評論社、2020年)、『少年法適用年齢引下げ・総批判』(共編著、現代人文社、2020年)

ISBN:9784842918297
出版社:八千代出版
判型:A5
ページ数:360ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2022年04月
発売日:2022年04月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNF