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社会学の越境

著:廣田 拓

紙版

内容紹介

本書の展開する「二重性の論理」は、A・ギデンズ、和辻哲郎が論じる個人と社会の相関的二重性の議論と、廣松渉、木村敏が論じる自己存在の共属的二重性の議論に分類することができる。その一方で、この4人の論者には、各々の二重性の論理にそって社会秩序のなりたちを論じるという共通点がある。本書はそれを、日常生活の「自明性(特段の疑問をいだくことなく生活を営むこと)」をめぐる問題として理解し、この観点からそれぞれの議論の考察を試みる

目次

序論:自明性を基礎づける二重性の論理の素描  第1章:A・ギデンズの構造化理論と信頼論  第2章:和辻倫理学と信頼論・良心論  第3章:相関的二重性の論理の考察――ルーマン社会理論との比較  第4章:廣松渉の役割理論と物象化論  第5章:木村敏の自己論と自明性の問題  第6章:対話と翻訳――二重性の論理の比較考察  補論:承認をめぐる思想的変遷――「中欧」チェコの歴史を事例に  文献一覧

著者略歴

著:廣田 拓
1983年生まれ。2006年3月、東京外国語大学外国語学部ロシア・東欧課程チェコ語専攻卒業。2014年3月、横浜市立大学大学院都市社会文化研究科(都市社会文化専攻)博士後期課程単位取得満期退学。2014年4月~2016年3月、同研究科共同研究員。2018年、「偶然における信仰から無常における信仰へ――石原吉郎の思想を導きの糸として」で第14回涙骨賞奨励賞受賞。日本社会学理論学会、社会文化学会に所属。

ISBN:9784842917542
出版社:八千代出版
判型:A5
ページ数:184ページ
価格:2000円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB