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摩訶不思議な棋士の脳

著:先崎 学

紙版

内容紹介

「対局室もちょっとのんびりした時とピリピリした時があるが、この日はピリピリしたほうの日で、風の音どころじゃなかったのである。
そんな張りつめた対局室の空気も、次の攻撃の前には、ひとたまりもなかった。
その攻撃とは、ギョーザ攻撃である」(本文より)

本書は、将棋を指すことで生計を立てる、プロ棋士という天才集団の知られざる生態を先崎九段がユーモアたっぷりに描くエッセイ集です。

対局の現場を、何の変哲もない日常を、晴れのイベントを、先崎九段が12年にわたってつづった週刊文春の連載
「先ちゃんの浮いたり沈んだり」から70編を厳選して収録しました。


対局中のギョーザ攻撃に面食らう「対局室の静寂を乱すのは外の喧騒か、棋士自身か」。
風邪を引いたときのプロ棋士ならではの過ごし方を紹介する「風邪と素数と詰将棋」。 
長年の好敵手、島朗九段との対局風景を描く「島朗九段との伝統の一戦」。
ダイエットと詰碁の不思議な関係に思いをはせる「やれば効果が出るのにやらない詰碁とダイエットの相似性」などなど。

興味惹かれる短編エッセイの連続で思わず時間を忘れます。

さらに、書籍化にあたってほぼ全ページに今の目線でのコメントを追加、本編はもちろん、コメントを読むだけでも十分楽しめる内容になっています。

将棋ファンの方はもちろん、プロ棋士や将棋界に興味のある方、ただ面白いエッセイを読みたい方まで、幅広く読んでいただきたい一冊です。

目次

第1章 対局室の静寂を乱すのは?
~プロ棋士の将棋~

第2章 風邪と素数と詰将棋
~プロ棋士の日常~

第3章 島朗九段との伝統の一戦
~先崎九段の将棋・イベント~

第4章 詰碁とダイエットの相似性
~先崎学の日常~

第5章 新鋭に将棋界の歴史を語る夜
~これからの将棋~

著者略歴

著:先崎 学
昭和45年6月22日生まれ。青森県出身。 56年、5級で米長邦雄永世棋聖門。60年初段、62年四段、平成26年九段。 平成3年、第40回NHK杯戦で棋戦初優勝。棋戦優勝は2回。A級在位2期。 主な著書に「今宵、あの頃のバーで」「千駄ヶ谷市場」「孤高の大木 千駄ヶ谷市場2」「棋士が数学者になる時 千駄ヶ谷市場3」「山手線内回りのゲリラ 先崎学の浮いたり沈んだり」(日本将棋連盟)、「棋士・先崎学の青春ギャンブル回想録」(白夜書房)、「まわり将棋は技術だ 先崎学の浮いたり沈んだり2」(文藝春秋)、「やりなおしの将棋」(岩波書店)、「一葉の写真若き勝負師の青春」(講談社)などがある。

ISBN:9784839957339
出版社:マイナビ出版
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1540円(本体)
発売日:2015年10月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WDMG2