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“いまの世界”がわかる哲学&近現代史(マガジンハウス新書)

プーチン、全体主義、保守主義

著:茂木誠
著:松本誠一郎

紙版

内容紹介

過去から学び、未来を予測する――
教養としての「哲学」&「近現代史」講座

振り返ってみると、20世紀は「全体主義と世界大戦の時代」でした。一党独裁、人権抑圧の官僚国家はソヴィエト・ロシア(ソ連)に生まれ、イタリアやドイツに広まり、日本もそれらの強い影響を受けました。
第二次世界大戦では日独伊が敗れましたが、連合国側に立ったソ連が生き残り、中国と北朝鮮、東欧諸国に全体主義を広めました。
冷戦終結とソ連崩壊で、人類は全体主義から解放された……というのは幻想でした。
中国が全体主義体制を維持したまま市場経済へ移行するという離れ業を成し遂げ、ロシアでは強権的なプーチン政権が出現しました。
さらに衝撃的なのは、全体主義に抗う「自由の砦」だったはずのアメリカで、特定政党と結びついた大手メディアとビッグテック(巨大IT企業)による情報統制が進み、もはや何が真実なのかわからなくなってしまったことです。2020年のアメリカ大統領選挙をめぐる混乱は、そのことをはっきりと見せてくれました。
私たちが生きている“2020年代の世界”を一言で表現すれば、「全体主義の復活」「デジタル全体主義の出現」となるでしょう――。(「はじめに」より抜粋)

複雑怪奇な国際情勢を理解したいなら、「哲学」と「歴史」を学ぶことが必要不可欠。
「現在の国際社会の動向は? 」
「表に出ない事件の真相は? 」
「これから世界はどこへ向かうのか? 」……。
プーチンの思想から、社会主義、全体主義、保守主義、リバタアニズムまで、
「哲学」と「歴史」で、現在の国際情勢を読み解く、知的興奮が高まる白熱講義!

★ プーチンとドイツ哲学者の共通点
★ ロシアはいまだに「途上国」である
★「フランス革命」に影響を与えたルソーの思想
★「性善説」より「性悪説」のほうがうまくいく!? 
★ マルクスの意義と修正主義
★「ロシア革命」には黒幕がいた!? 
★「力」の思想家ニーチェと全体主義は水と油
★ なぜ保守主義はイギリスで生まれたのか
★ 映画『七人の侍』にみる保守主義の精神
★「リバタリアン」と「保守」は手を組めるのか ……etc.

目次

はじめに
開講の挨拶 ――「歴史」と「哲学」で、本物の教養を身につけよう
一限目 プーチンは独裁者?  愛国者? 
二限目 “社会主義”の歴史と破壊力
三限目 21世紀は“全体主義”の時代になる!? 
四限目 再評価されてきた“保守主義”
五限目 “リバタアニズム”と“武士道”
講義を終えて ―― ドゥーギン哲学と世界の多極化
おわりに

著者略歴

著:茂木誠
東京都出身。駿台予備学校、ネット配信の N 予備校で大学入試世界史を担当。東京大学など国公立系の講座を主に担当。世界史の受験参考書のほかに、一般書として、『超日本史』(KADOKAWA)、『「戦争と平和」の世界史』(TAC 出版)、『バトルマンガで歴史が超わかる本』(飛鳥新社)、『保守って何? 』(祥伝社)、『グローバリストの近現代史』(共著、ビジネス社)『ジオ・ヒストリア』(笠間書院)、『政治思想マトリックス』『日本思想史マトリックス』(PHP 研究所)ほか多数。YouTube「もぎせかチャンネル」でも発信中。
著:松本誠一郎
兵庫県出身。東京外国語大学フランス語科卒業。同大学院修了。 Z 会東大進学教室の英語講師として教壇に立ち、多くの塾生を有名大学に進学させる。現在は独立し、オンライン講師として中高生だけでなく、社会人をも対象とした授業を展開。分野も受験指導から英検対策、論文作成、企業プレゼン文書作成など多岐に亘る。2016 年から YouTube で「ゆめラジオ」チャンネルを主宰。政治や経済はもちろん哲学、宗教、文学、歴史、そして社会学を扱う。2023 年 9 月現在、チャンネル登録者数 1万 6000人。Twitter 、Instagram などさまざまな媒体で発信中。

ISBN:9784838775200
出版社:マガジンハウス
判型:新書
ページ数:208ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2023年09月
発売日:2023年09月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHB