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平尾誠二 人を奮い立たせるリーダーの力

編:マガジンハウス

紙版

内容紹介

話題沸騰! 発売前重版!

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亡くなって初めての
メモリアルブック、遂に刊行!


“ミスターラグビ―”と称され、
ラグビー日本代表の不動の司令塔として活躍し、
神戸製鋼ラグビー部のGMを務めていた平尾誠二氏が、
2016年10月、53歳の若さで亡くなった。

日本初開催となる
2019年のラグビーワールドカップを前にした突然の訃報に、
日本中のラグビ―ファンの悼む声が相次ぐ中、

平尾氏が遺した数々の名言をまとめ、
解説を加えた緊急発売の一冊。

稀代のラガーマンは、
同時に真のリーダーでもあった。

本書は、指導者として発言された言葉の中から、
組織をまとめていく「リーダーの力」という
キーワードをテーマに構成した。

心に留めたい91の矜持は、
わたしたち日本人すべてに対する
平尾氏からのラストメッセージそのものである。

平尾氏の妻、平尾恵子さんが「家族への言葉」、
伏見工業高校ラグビ―部総監督の山口良治氏が
「平尾少年がミスターラグビ―になるまで」を特別寄稿。

また、平尾氏と同学年で親交のあった、
ノーベル生理学・医学賞を受賞した
京都大学 iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏が、
平尾誠二さんをしのぶ「感謝の集い」で語った
弔辞「人を叱るときの4つの心得」を全文掲載した。

「友として、同世代のリーダーとして、
あなたの魂の言葉は一生の宝物。
また会おうな、平尾さん」
(山中伸弥さん)

「私たち家族は
あなたに出会えて幸せでした。
心を込めて、〝ありがとう〟」
(妻・平尾恵子さん)

目次

「人を叱るときの4つの心得」 
京都大学iPS細胞研究所所長・山中伸弥

第1章 強い組織をつくる

個人は「点」、組織は「線」。力強い「点」が多ければ「線」も太くなる
場所に人を当てはめるのではなく、人に場所を当てはめる
25対10で負けるより、100対0で負けろ!
日本人は、集中と分散の使い分けができない
目標を達成しようとすれば、規律は自ら生まれてくる
レベルの高いプレーには〝遊び〟がある
チームとしての目標と、個人の目的に接点をもたせる
システムには、必ず限界がある
補欠をつくることが、日本のスポーツにおけるいちばんいけないところだ
友だち化は、緊張感を失わせる
リーダーを神格化してはいけない
理想の実現を支えるのは、夢への熱い思いだ!
主体性をもった個人がつくっていくのがチームだ
自由を行使するためには、厳しい自己節制が要求される
人間同士の組み合わせは、単純な足し算で答えが出るものではない
ミスをカバーするのがチームワークではない。ミスをしないことが、チームワークだ
完成度の高いチームは、関わるすべての人間が「チームは自分のもの」と答える
「勝ちたい」と「負けてはいけない」。似ているようだが、まったく違う
『平尾ジャパン』という言い方は好きじゃない。たかが監督やんか
人生は辛いときや、悲しいときばかりではない。仲間とともに耐え忍んだ先に未来がある


第2章 強いリーダーをつくる

支配型・強権型リーダーシップでは、10番になれても、1番にはなれない
場面、場面によって、リーダーは替わってもいい
嫌われたくなかったら、リーダーを辞めたほうがいい
リーダーシップの質は、求心力のレベルにある
ミステリアスな部分が、自分の存在や発言に重みをもたせる
リーダーは、ときに自分が立てたストーリーを変更しなければならない
コミュニケーションは、「量」ではなく「質」である
リーダーには、美学が必要である
リーダーの本来の仕事とは、競争相手と闘うことである
媚びない、キレない、意地を張らない
コミュニケーションの頻度を高めることが、コミュニケーションを深めるとは限らない
人を奮い立たせることができるのは、リーダーの言葉しかない
聞く側を共感させることが、行動の原動力になる
異質な人間を取り入れられるだけの許容力をもて!
いかなる立場であろうと、互いのポジションには適切な距離がある
相手や状況に応じて、ホンネとタテマエは使い分けてしかるべきだ
もっとも遠くにいる人間に向かって話せ!
リーダーに求められているのは説得力ではなく、洞察力である
ラグビーにも会社にも、3タイプのリーダーが必要である
理論家は近く、情熱家は遠く


特別寄稿
 「平尾少年がミスターラグビーになるまで」
       京都市立伏見工業高等学校ラグビー部総監督・山口良治


第3章 強い個を育てる

決めごとが増えると、成長の伸びしろが小さくなる
もがき苦しんでいる人間には、自ら解決する環境をつくることだ
コーチの役割は、必ずしも伴走だけではない
「怒らない」と「怒れない」は全然違う
「ほどほど」にも、経験が必要である
教えるとは──納得させ、行動を変えさせ、その行動を継続させること
失敗したことを叱るのではなく、まず挑戦したことを褒める
意味を理解するかどうかで、成長の度合いは格段に変わる
選手と指導者の関係は、対等であるべきだ
苦難を乗り越える遺伝子のスイッチは、誰にでもある
あくまで主体は選手であることを、コーチは決して忘れてはならない
選手にランクをつけるのではなく、ひとつうえのステップに上らせる
人を動かせるのは人しかいない
負荷をかければかけるほど、心はどんどん強くなる
厳しいだけの練習では意味がない
自信は経験からしか育まれない
ダメ出しには、いいダメ出しと悪いダメ出しがある
原理原則さえしっかりしていたら、あとは自分のやり方がある
いい選手かどうかは、身体の向きを見るとわかる
状況判断が加わらないと、本当の意味でのスキルにはならない
「精神力」という言葉があまり好きではない
根性は必要な要素ではある。ただし、耐えるための根性ではない
根性を期待しているうちは、個人の判断力は育たない
なにかを変えられたと実感できたら、その人間はひと皮むける


第4章 強い日本人になる

日本人はきつくなると自分に言い訳をして力を緩める
スポーツの素晴らしさは、できなかったことができるようになることだ
イギリスではスポーツ、日本では体育
世の中は、公平でも公正でもない
不確実なことにこそ、幸せの可能性がある
いいときは悲観的に、悪いときは楽観的であれ
愛嬌のある人間や素直な人間は、他人の力を引き出すことができる
幸せかどうかは、本人が望む通りに生きられるかどうか
不安をマイナスとは考えない
「なんとかなるさ」という精神が道を拓く
不安や怖さを感じるのは、決して恥ずかしいことではない。むしろ当然である
不安や弱さが人間を成長させる
状況によっては、問題を先送りしてもいい
開き直ることも大切だ
失敗のなかから学ぶことは、想像以上に多い
我慢すんな。押されろ
思考や目線の切り換えが、大きなきっかけになる
自己の確立は、自分を見つめることからはじまる
スピーディーになればなるほど、求められるのは状況判断を速やかに行う能力だ
自分に都合よく見れば、ネガティブをポジティブに変えられる
「やらなければならないこと」の他に、「やれること」と「やりたいこと」がある
「知っている」だけでは、専門性にはならない
理屈ではなく、経験そのものが技術につながる
「おもしろい」と思えなければ、主体性は芽生えない
自分の頭を働かせ、どうしたらいいか考えろ!
人間はうえを目指す習性がある
人に興味がある。「われ以外みなわが師」


特別寄稿
 「家族への言葉」  妻・平尾恵子

ISBN:9784838729180
出版社:マガジンハウス
判型:4-6変
ページ数:208ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2017年04月
発売日:2017年04月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ