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なにわ塾叢書 47

なにわ住

花鳥諷詠の道をあゆんで

講話:田畑 美穂女
編:大阪府「なにわ塾」

紙版

内容紹介

浪速文化の面影を伝える氏が、淀川三十石船などありし日の大阪文化や、高浜虚子など俳句を通じた親交、俳句の心を、浪速ことばの美しさとともに語る。

目次

まえがき

第一回講座 私の生い立ち
船場生まれの上町育ち
なにわの風情を残す上町台地
俳句との出合い
子どもの頃の懐かしい思い出
思い出の三句
虚子先生の平常心に学ぶ
もっと高めたい大阪文化

第二回講座 なにわ文化への憧憬
三十石船船唄と淀川文化
京都・大阪を結んだ三十石船
天正年間から伝わる船宿・鍵屋
奥が深いなにわ文化
いくつになっても童女のように
今こそ青春
虚子先生の教えを受け継いで

第三回講座 高濱虚子先生と俳句仲間
俳句一家の高濱家
秘蔵の短冊にまつわる思い出
『虚子俳話』から
味わい深い俳人の発想
気持ちを素直に詠めば俳句に
虚子先生に送った吉兆の句
まず作句することから
季語について

第四回講座 花を訪ねて
根尾の淡墨桜
酒中花を探し求めて
紅花訪ねて山形へ
かきつばたと芒
感動する心持ちを
人柄をそのままに
心の引き出しに思い出を詰めて

第五回講座 師と朋友に導かれて
虚子先生からの葉書
巡り会った思い出の人々
塾生俳句の披露
素直に手を合わせて
いただいたご縁を大切に
生活の実感を詠むことから
俳句で育ててほしい豊かな心

略年譜
塾生名簿
あとがき

著者略歴

講話:田畑 美穂女
1909年、大阪市生まれ。大阪道修町の薬種問屋に育つ。36年から高濱虚子に師事、「ホトトギス」同人となる。
以来、高濱年尾、稲畑汀子の三代にわたり師事。なにわ言葉の美しさと情緒を伝える作風には定評がある。
「ホトトギス」後進の指導にあたる一方、日本伝統俳句協会関西支部長、大阪俳人クラブ名誉会長、大阪俳句史研究会顧問、大阪ロータリークラブ俳句会幹事などの役職を務め、俳人の交流に大きな役割を果たす。
89年、大阪府文化芸術功労賞受賞。句集に『美穂女集』『吉兆』『美穂女集(二)』など。

ISBN:9784833901475
出版社:ブレーンセンター
判型:新書
ページ数:168ページ
定価:602円(本体)
発行年月日:1992年