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ある軍法務官の生涯

堀木常助陸軍法務官の秋霜烈日記・伊勢、旭川、善通寺、そして満州

著:西川伸一

紙版

内容紹介

軍法会議の担当文官「陸軍法務官」の日記が証言する、軍が「聖域」だった時代。
伊勢の名家の六男に生まれ、日露戦争後、軍法会議を担当する文官である理事試補に任官し、その後陸軍法務官として軍法務に精勤した堀木常助。彼の残した日記を丹念にひもとき、軍が 「聖域」 視されていた時代とはいかなる時代であったのかを振り返る。

目次

はじめに
第1章 軍法会議と法務官
第2章 伊勢の名門・堀木家の六男として生まれて
第3章 旭川第七師団勤務の日々─一九一六年の日記より
  第1節 小樽出張から「獣の将校」まで
  第2節 将校相当官と同じ「軍服」を着用して
第4章 善通寺第十一師団勤務から朝鮮軍勤務まで
第5章 満州勤務の日々(Ⅰ)─渡満・軍事郵便・恤兵
第6章 満州勤務の日々(Ⅱ)─アヘン・満州航空・国葬
  第1節 アヘンに支えられた「満州国」
  第2節 満州航空の「多彩な」業務内容
第7章 満州勤務の日々(Ⅲ)─満州医大・コレラ蔓延・国防婦人会
  第1節 満州医大の「悪魔の飽食」
  第2節 「満洲帝国」と国防婦人会
第8章 戦病死と四万円寄付
終 章 法務官制度の変質

参考文献
あとがき
堀木常助年譜
図表・写真など一覧
人名索引
事項索引

著者略歴

著:西川伸一
1961年 新潟県生まれ
1984年 明治大学政治経済学部政治学科卒業
1990年 明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士
    後期課程退学(4年間在学)
同 年 明治大学政治経済学部専任助手
1993年 同専任講師
2000年 同助教授
2005年 同教授
2011年 博士(政治学)取得
【2012年以降の著書・訳書】
2012年 『最高裁裁判官国民審査の実証的研究』五月書房
2013年 (翻訳)デイヴィッド・S・ロー『日本の最高裁を解剖する』
現代人文社
同 年  『これでわかった! 内閣法制局』五月書房
2015年 『城山三郎『官僚たちの夏』の政治学』ロゴス
2018年 『覚せい剤取締法の政治学』ロゴス
同 年 『政衰記2011-2018 「政治時評」7年間の記録』五月書房新社
2020年 『増補改訂版 裁判官幹部人事の研究』五月書房新社
2023年 『「保守」政治がなぜ長く続くのか? プラス映画評』ロゴス

ISBN:9784833106320
出版社:風媒社
判型:4-6
ページ数:269ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年05月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB