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チャンドラゴーミン研究序説

仏教徒の見たサンスクリット文法学

著:矢崎 長潤

紙版

内容紹介

5世紀インドで、チャンドラゴーミンによって著述された『チャンドラ文法』は「仏教文法」と呼ばれ、「苦行中の苦行」と言われるサンスクリット文法学学習に革新をもたらした文法書であった。
本邦初となる本格的な基礎研究。

【目次】
まえがき
序論

本論
第1章『チャンドラ文法』研究序
第2 章チャンドラキールティの「縁起」理解――パーニニ・チャンドラ文法学の観点から
第3 章「仏教文法」としての『チャンドラ文法』
第4 章チャンドラゴーミンによる規則改変の背景
第5 章パーニニ文法学とチャンドラ文法学
第6 章パーニニ文法学の伝統形成に及ぼしたチャンドラ文法学の影響
結論

付録
『チャンドラ文法』第1巻第3章(規則1-73)訳注

略号・参考文献
索引

目次

まえがき
序論
本論
第1章『チャンドラ文法』研究序
1. インドの伝統文法学:パーニニ文法学と三聖人
2. 非パーニニ文法学
3. 『チャンドラ文法』の基礎情報
4. 『チャンドラ文法』研究のための諸資料
5. 先行研究概観
6. 研究課題と研究方法
第2 章チャンドラキールティの「縁起」理解:パーニニ・チャンドラ文法学の観点から
1. はじめに
2. prat?tya 解釈におけるチャンドラキールティの独自性
3. Salvini の解釈
4. par?pek?ay? v? の再検討
5. 後世の文法学者による解釈
6. おわりに:チャンドラキールティの文法根拠:A 3.4.20 109
第3 章「仏教文法」としての『チャンドラ文法』
1. はじめに
2. ヴァスバンドゥの語義解釈と文法学者からの批判
3. ヴァスバンドゥの反論とその背景
4. 『チャンドラ文法』と時間的同時性の議論
5. おわりに
第4 章チャンドラゴーミンによる規則改変の背景
1. はじめに
2. バルトリハリによるチャンドラゴーミンの評価
3. チャンドラゴーミンの規則改変:既成形提示
4. 規則改変の背景
5. おわりに:チャンドラゴーミンの応用
第5 章パーニニ文法学とチャンドラ文法学
1. はじめに
2. パーニニの規則A 3.4.32 とパタンジャリの提案
3. 『チャンドラ文法』における見解
4. ラトナマティの解説
5. 特殊な語形に関するラトナマティの見解
6. チャンドラ文法学に対するカイヤタの批判
7. おわりに
第6 章パーニニ文法学の伝統形成に及ぼしたチャンドラ文法学の影響
1. はじめに
2. パーニニのA 3.3.68 とチャンドラゴーミンのCS 1.3.59
3. ジネーンドラブッディの解説
4. ラトナマティの解釈とその根拠
5. おわりに

結論
付録
『チャンドラ文法』第1巻第3章(規則1-73)訳注

略号・参考文献
索引

著者略歴

著:矢崎 長潤
1979(昭和54)年長野県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。天台宗宗義研究所研究生、天台宗教学振興事業団教学特別研究者、仏教伝道協会日本人留学生、フィリップ・マールブルク大学客員研究員、名古屋大学大学院博士研究員を経て、現在、独立行政法人日本学術振興会特別研究員PD。

ISBN:9784831863959
出版社:法藏館
判型:A5
ページ数:310ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年06月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:CF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:CJ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:2G