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戦国仏教と京都

法華宗・日蓮宗を中心に

著:河内 将芳

紙版

内容紹介

戦国乱世の京都に、法華宗はいかに向き合ったか――。

室町幕府、三好氏、織田・豊臣政権や朝廷といった公武の世俗権力、延暦寺大衆をはじめとする顕密寺社との関係性に注目し、中近世移行期の京都において法華宗(日蓮宗)がたどった変化の軌跡を読み解く。

「戦国仏教」としての法華宗(日蓮宗)の特質に迫る待望の書!

目次

 序

Ⅰ 師僧と檀徒
 第一章 戦国期・近世初頭における本阿弥一類の法華信仰
  補論 近衛家「奥御所」の臨終
 第二章 戦国末期畿内における一法華宗僧の動向
       ―日珖『己行記』を中心に―
 第三章 「法華宗の宗徒」松永久秀

Ⅱ 寺地と京都
 第一章 天文法華の乱後、法華宗京都還住に関する考察
       ―近江六角氏との関係を中心に―
 第二章 中世本能寺の寺地と立地について
       ―成立から本能寺の変まで―
  補論 中世本能寺の弘通所敷地について
 第三章 中世妙顕寺の寺地と立地について
  補論 荒木村重女房衆と妙顕寺の「ひろ籠」

Ⅲ 勧進と経済
 第一章 「天正四年の洛中勧進」再考
       ―救済、勧進、経済―
 第二章 勧進と法華宗
       ―新在家を中心に―
 第三章 「洛中勧進記録」について
       ―中世京都における「都市文書」との関連において―

Ⅳ 東山大仏と京都
 第一章 東山大仏の歴史的意義
 第二章 東山大仏と豊臣政権期の京都
       ―秀吉在世時を中心に―
 第三章 東山大仏千僧会の開始と「宗」「寺」
 付 論 新多武峯と大織冠遷座について
  補論 藤井学著『法華文化の展開』『法華衆と町衆』について

 終

成稿・原題一覧
あとがき
索  引

著者略歴

著:河内 将芳
1963年大阪市に生まれる。1987年京都府立大学文学部卒業。1999年京都大学大学院博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。1987年甲南中学・高等学校教諭、2001年京都造形芸術大学芸術学部専任講師、2003年同助教授、2005年奈良大学文学部助教授、2007年同准教授、2010年同大学教授、現在に至る。主な著書に、『中世京都の民衆と社会』(思文閣出版、2000年)、『中世京都の都市と宗教』(思文閣出版、2006年)、『秀吉の大仏造立』(法藏館、2008年)、『祇園祭の中世――室町・戦国期を中心に――』(思文閣出版、2012年)、『日蓮宗と戦国京都』(淡交社、2013年)などがある。

ISBN:9784831862525
出版社:法藏館
判型:A5
ページ数:394ページ
定価:7500円(本体)
発行年月日:2019年09月
発売日:2019年09月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRFB