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尖閣諸島問題と隠された真実

米国の本音は「中立」

著:三浦 和彦

紙版

内容紹介

「尖閣有事」での日米安保適用はあてにできない!
日中関係より“日米関係”に重点を置いて尖閣諸島問題の本質を考える。

沖縄返還交渉の際のニクソン、キッシンジャーの動きを克明に追い、日本人が知らない米国の対東アジア外交政策を解明する。
・日中両国はいつから領有権を主張していたのか?
・尖閣は領有権を切り離した施政権のみの返還となったのはなぜか?
・米国が“中立”の立場をとるのはなぜか?
・日本政府は国民に正確な情報を出しているのか?

目次

序論 尖閣諸島問題の本質とは何か
国益がぶつかり合う領土問題の難しさ/尖閣諸島問題は日米間の問題でもある/サンフランシスコ平和会議での各国の熾烈なかけひき/領有権について“中立”の立場をとる米国/尖閣諸島問題に関する優れた研究
第1章 尖閣諸島問題をめぐるさまざまな見解
尖閣諸島の概要/日本外務省の尖閣諸島についての基本見解と問題点/日本外務省「尖閣諸島情勢に関するQ&A」の記載/尖閣諸島調査の実態とその問題点/尖閣諸島の日本への編入とその問題点/日清戦争以降の尖閣諸島/井上清の研究とその論文への反論/村田忠禧の研究(時代背景と文献)/中国政府「釣魚島は中国固有の領土である」/「棚上げ」合意はあったのか?
第2章 琉球(沖縄)と尖閣の地位はどう変わったか
『蒋介石日記』から見る台湾の立場/米国による沖縄の戦後処理構想/尖閣諸島周辺での海底資源の発見/尖閣諸島をめぐる日・台・米・中のかけひき/〈無主地先占の法理〉と日本の領有権主張/台湾の「尖閣口上書」と米国の対中政策の変換/ニクソンは尖閣諸島問題を知らなかった/ 国会での領有権主張の変遷(1970~2010年)/領土紛争の国家主権概念の変容
第3章 米国の尖閣諸島問題への対処方針はどう変わったか
サンフランシスコ条約以降の日本の「残存主権」を認める/施政権と領有権を分離する動き/なぜ「施政権」のみの返還となったのか/日米安保保障条約の適用はあてにはできない/米国の本音
むすび/参考文献/尖閣諸島問題関連年表

著者略歴

著:三浦 和彦
1952年1月1日生まれ。放送大学大学院中退。社会人を経て2012年、桜美林大学中国語特別課程修了、2015年、桜美林大学リベラルアーツ学群中国語専攻科卒業、2015年、桜美林大学大学院国際学研究科国際学修士課程入学。2018年、同修士課程卒業。中国・上海同済大学、雲南師範大学留学。大学から大学院にかけ、一貫して日中関係・尖閣諸島問題を研究。

ISBN:9784829507469
出版社:芙蓉書房出版
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2018年10月
発売日:2018年10月15日