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お帰りやす、天皇陛下。

京都と皇室・1000年の因縁を紐解く

著:井上章一
著:工藤美代子

紙版

内容紹介

日本の中心の謎を、古都の文化・歴史から解き明かす。
「皇室の威光」の源を再発見すると・・・・・・

皇室は明治維新以降、東京に来られた。だが皇族方は1000年にわたり京都に住まわれ、独自の文化を形成し、貴族・武家社会の中でも権威を維持し続けた。そして今でも京都には立派な京都御所がある。外国の賓客、海外の王族や著名な政治家は、天皇ご夫妻から京都に招待されれば、さぞや喜ぶだろう。一方で、皇族の人数も確実に減少してゆく。今でさえ、皇居や赤坂の御用邸はあまりに広く贅沢ではないかという声を聞く。なれば、天皇ご夫妻が京都という古都で深淵なる歴史の流れに身を浸し、生活の規模を縮小し、国民のために祈る姿を見せて下さったらどうか。日本人の皇室に対する印象は大きく変わるだろう。現在の「開かれ過ぎた皇室問題」が解決されるかもしれないーー。本書では、ベストセラー『京都ぎらい』で名を馳せた京都在住の文化人・井上章一氏と、皇室関連の本を数多書き、皇族との付き合いも深い作家・工藤美代子氏が、本来、天皇陛下が住まうべき地で、千年の日本文化の守護者として存在なさることの是非を問う。「タブー」に挑むユニークな対談本。

目次

第1章 天皇の譲位が皇室典範を変えた
第2章 皇室の「京都へのお戻り」は可能か
第3章 日本の文化はどこまで守るべきか
第4章 じつはいい加減な日本人と日本の伝統
第5章 京都の「いけず口」の正体
第6章 天皇の力の源だった「美人力」とは
第7章 江戸時代の皇室は庶民に根づいていた
第8章 「英明なる明治天皇」は天皇のあるべき姿か
第9章 皇室は日本人の精神の反映

著者略歴

著:井上章一
建築史家、風俗史研究者。国際日本文化研究センター所長。1955年、京都市生まれ。京都大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程修了。『つくられた桂離宮神話』でサントリー学芸賞、『南蛮幻想』で芸術選奨文部大臣賞、『京都ぎらい』で新書大賞2016を受賞。著書に『霊柩車の誕生』『美人論』『日本人とキリスト教』『阪神タイガースの正体』『パンツが見える。』『日本の醜さについて』『大阪的』『プロレスまみれ』『ふんどしニッポン』など多数。
著:工藤美代子
1950年、東京生まれ。91年、『工藤写真館の昭和』で講談社ノンフィクション賞受賞。
ほかに「ラフカディオ・ハーン」評伝三部作、『山本五十六の生涯』『われ巣鴨に出頭せず 近衛文麿と天皇』『悪名の棺 笹川良一伝』『絢爛たる悪運 岸信介伝』など多数。

ISBN:9784828425429
出版社:ビジネス社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WQY