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「なぜ」で始める要件定義

著:水田 哲郎
著:松本 隆夫

紙版

内容紹介

システム開発プロジェクトの終盤で要件の追加や変更が頻発した、あるいは開発したシステムが十分に使われない。要件定義が失敗すると、しばしばこんな事態に陥ります。

 要件定義が失敗する大きな原因の一つは、ユーザーの要望をそのままシステム要件にすることです。ユーザーの要望は個人の意見にすぎず、それを基にすると、有効な要件の抜け漏れが生じたり、不要な要件が抽出されたりします。

 要望の中から不要なものを排除し、抜け漏れが生じている有効な要件を充足するには、「目的思考」と「デザイン思考」による要望分析が欠かせません。本書では、目的思考とデザイン思考を軸として、要件定義の考え方や進め方、必要なスキルを基礎から解説します。さらに演習問題を盛り込み、実践力を身に付けられるようにしました。

 要件定義の経験が少ない方から実践力を磨きたい方まで、「SEの参考書」として必読の一冊です。

目次

●第1章 要件定義がうまくいかない理由
要望をそのまま受け入れると失敗
必要なのは「なぜ」という分析

●第2章 思考技術を使った成功手順① ~システム化方針の策定~
最初のステップは方針決め
二つの思考技術で5項目を整理

●第3章 思考技術を使った成功手順② ~解決すべき課題の決定~
的外れな要望をその場で判別
「目的思考」のヒアリング

●第4章 思考技術を使った成功手順③ ~解決策立案と要件決め~
新業務フローを作成
「デザイン思考」で要件漏れ防ぐ

●第5章 既存システム改善の要件定義
出てくる要望はシステム改善
二つの思考技術で精査する

●第6章 目的思考の基礎演習
「目的思考」で要望を正しく評価
食堂の来客数はどう増やす?

●第7章 デザイン思考の基礎演習
食堂の来客数を増やす解決策
「デザイン思考」で洗い出す

●第8章 目的思考の実践演習
監査室からのシステム改善要望
「目的思考」で妥当性を検証する

●第9章 デザイン思考の実践演習
要望より優れた施策を導く
五つの観点で漏れなく抽出

●第10章 要件定義に必要なスキル
業種・業務・システム知識や
コミュニケーションスキルも磨こう


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本書は、日経コンピュータ2015年7月23日号から2015年11月26日号に掲載した「『なぜ』で始める要件定義」の連載記事(全10回)を加筆・改編したものです。

ISBN:9784822271855
出版社:日経BP
判型:4-6
ページ数:152ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2015年12月
発売日:2015年12月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UB