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シリコンバレー式 よい休息

著:アレックス・スジョン-キム・パン
訳:野中 香方子

紙版

内容紹介

創造的なアイデアは「よい休息」から生まれる!

 働き方の本はたくさんありますが、本書は「休息」についての本です。しかし、書かれているのは、だらっと時間を過ごす「休息」ではありません。創造性を高め、高パフォーマンスを発揮するための「戦略的休息」の取り方について、詳しく解説しています。
 実は、私たちの脳は、一生懸命仕事をしているだけでなく、ぼんやりしているときでも、活発に動いていることがわかっています。この時、思考が整理され、アイデアが生まれやすい状態になります。会議で長時間議論してもいいアイデアが出ないのに、朝歯を磨いていたり、電車に乗って外をぼーっと眺めていたりするとき、いいアイデアがひらめいたりした経験はありませんか。
「働いている時間」も大事ですが、「働いていない時間」の過ごし方も、結果を出すためにはとても大事です。むしろ、「働いていない時間」の中身を濃くして「戦略的」に過ごすことができれば、働く時間は今よりずっと短くても、高いパフォーマンスを出せるようになります。
 仕事が順調に進んでいる時に、その日の仕事を終える。そして、次にどうするかは考えず、明日までそのままにしておく。文豪アーネスト・ヘミングウェイはこの方法をとっていたことで知られています。文の途中でやめておけば、潜在意識はその先の展開をずっと考え続け、執筆を中断しなかった場合よりもすばらしい結果が出ることを、彼は直感的に知っていたのです(第1部の『中断』で詳述します)。
 このように「働いていない時間」の中身を濃くして「戦略的」に過ごし、結果を出す具体的な方法を、本書ではふんだんに紹介します。


『戦略的休息』を理解し、活用するための4原則

(原則1) 労働と休息はパートナーだ
休んでいる時でも、脳は問題に取り組み、答えを探したりしている。戦略的休息を学べば、このプロセスをうまく働かせ、自分が関心を持つものにその働きを活用できる。

(原則2) 休息は活動である
「休息=受動的状態」ではない。体を動かすことには、予想以上の休息の効果がある。また、脳や精神の休息は、わたしたちが自覚する以上に、活動的だ。

(原則3) 休息は技術である
休息は、セックスや歌唱やランニングのようなものだ。誰でも、どうすればいいか基本的なところはわかっているが、少し勉強して理解すれば、はるかにうまくできるようになる。

(原則4) 戦略的休息は、創造性を刺激し、維持する
労働と休息は夜と昼のように、一方がなければもう一方も生じない。創造的な人々にとって、休息はきわめて重要な役割を果たしているが、その働きは、正当に評価されていない。

目次

第1部 創造性を刺激する
 4時間 four hours
 朝の日課 Morning Routine  
 歩く Walk
 昼寝 Nap
 中断 Stop
 睡眠 Sleep
第2部 創造性を維持する Sustaining Creativity
 回復 Recovery
 運動 Exercise
 ディープ・プレイ Deep Play
 長期休暇 Sabbaticals

結論 休息のある生活 The Restful Life

著者略歴

著:アレックス・スジョン-キム・パン
レストフル・カンパニー代表。スタンフォード大学客員研究員。スタンフォード大卒。シリコンバレーを拠点に、マイクロソフトリサーチ、サイード・ビジネススクール、ストラテジック・ビジネス・インサイト(スタンフォード大系シンクタンク)などで、20年にわたって、テクノロジーの動向を研究するコンサルタントとして活動してきた。2016年、企業に「よい休息」をコンサルティングするレストフル・カンパニーを創業した。
訳:野中 香方子
翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業。主な翻訳書に『2052 今後40年のグローバル予測』『China 2049』(ともに日経BP社)、『137億年の物語』『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(ともに文藝春秋)などがある。

ISBN:9784822255213
出版社:日経BP
判型:4-6
ページ数:352ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2017年05月
発売日:2017年05月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MBN