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[新版]カミング・バック・トゥ・ライフ――生命への回帰

著:ジョアンナ・メイシー
著:モリー・ヤング・ブラウン
訳:斉藤 由香

紙版

内容紹介

《環境哲学者/活動家ジョアンナ・メイシーの実践の集大成》
生命持続型社会への大転換のためのワークブック

「SDGs」が声高に叫ばれるように、現代は、あらゆる個人、あらゆる個人が、
環境問題、自然環境の荒廃を無視したまま生きるのは難しい時代になっていると言える。
しかし、その対応、反応は一様ではなく、各組織、各個人によって様々だ。
足並みの揃わない状態においても、自然は待ってはくれない。

そして、「生命持続型社会」への転換を実現するためには、
一人ひとりの「カミング・バック・トゥ・ライフ(生命への回帰)」
(生命・支援とのつながりを取り戻すこと)
が欠かせないとも言える。

本書は、世界中の社会活動家たちに大きな影響を与えた
米国の環境哲学者、社会活動家であるジョアンナ・メイシーが培ってきた
「つながりを取り戻すワーク」の理論と実践の集大成。

成長指向型の産業社会から、生命持続型社会への大転換を目指すファシリテーションガイド。

* * * * *
今日、多くの人びとがそれぞれの苦悩や疎外感に取り組む一方で、
私たちは誰もが貧困、人口過剰、環境破壊といった地球規模の問題に直面しています。
こうした問題については、ともに取り組まなければなりません。
いかなるコミュニティあるいは国家であっても、
自分たちだけの力でこれらの問題を解決することはもはや不可能です。
(中略)
ジョアンナ・メイシーとモリー・ヤング・ブラウンによるこの本は、
彼女たち自身が、公私にわたってプラクティスを実践してきた経験から導き出した助言の宝庫です。
(中略)
この本の価値をただ認めるだけでなく、ここに書かれていることを実践すべく、
すべての生きとし生けるもの、そして私たちの唯一の家であるこの地球のために、
行動を起こしていただけることを願っています。
――ダライ・ラマ14世(本書より)

* * * * *

*注
本書は、2020年10月、株式会社サンガから刊行された『カミング・バック・トゥ・ライフ 生命への回帰』の再発行版である。
訳者、編集者の意図により、初版発売当時の内容のまま再版を行っている。

目次

日本語版への序文
ダライ・ラマからのメッセージ

第一章 生を選ぶ
・私たちは今でもまだ生命持続可能な世界を選択できる
・私たちは物語を選ぶ
・大転換(グレート・ターニング)
第二章 大いなる危機 ―――心と思考力(マインド)の喪失
・世界の痛みとは?
・心と思考力を鈍らせるものの正体とは?
・世界の痛みをブロックすることへの対価
第三章 ベーシック・ミラクル:私たちの本質と力(パワー)
・リビング・システム理論
・霊性を養う太古の教え
・意識の奇跡
・私たちのパワーの本質
・ホロニック・シフトを起こすためのガイドライン
第四章 つながりを取り戻すワークとは?
・ワークの歴史
・ワークの狙い
・ワークの基本前提
・ワークのスパイラル(4つのステージ)
・シャンバラ戦士の預言
・企業でのつながりを取り戻すワーク
第五章 つながりを取り戻すワークをガイドするには
・グループワークのメリット
・ファシリテーターの役割
・よいファシリテーションの基礎
・優秀なガイドとしての能力
・積極的姿勢で完全参加する
・強い感情を扱う
・儀式を執り行うためのガイドライン
・ワークショップのセッティングと準備
・ワークショップのオープニング
・ワークショップのクロージング
・評価
・フォローアップ
・ガイドのための継続的なサポート
第六章 感謝から始める
・感謝 指導上のポイント
・プラクティス
・感謝はワーク全体の縦糸
第七章 世界への痛みを大切にする
・苦しみと破壊に対する私たちの内側の反応
・プラクティス
第八章 新しい目で見る
 ・ブレイン・ロード
・プラクティス
・求める人の傍に、わたしは立とう
第九章 ディープ・タイムー過去と未来との世代とのつながりを取り戻す
 ・時間に再び根をおろす
・プラクティス
・千年の癒し
第十章 前へ進む
・スパイラルの中で明らかになったもの
・プラクティス
第十一章 子どもや10代の若者たちとのつながりを取り戻すワーク
・子どもたちは何を知っていて、どう感じているのか?
・沈黙の影響
・恐怖と沈黙に打ち勝つための提案
・つながりを取り戻すワークを使う
・ジェネレーション・ウェイキング・アップ――目覚めの世代
・子どもと10代の若者たちに向けたプラクティス
・感謝
・痛みを大切にする
・新しい目で見る
・前へ進む
第十二章 大転換(グレート・ターニング)のための瞑想集
付録A: シアトル首長のメッセージ
付録B: 動物哀詩
原註
あとがき
訳者あとがき

著者略歴

著:ジョアンナ・メイシー
環境哲学者、活動家、仏教およびシステム理論学者。
50 年にわたる市民権運動、グローバル・ジャスティス、エコロジー運動の活動において、
国際的リーダーとして敬意を集める。
本書に加え、自らの半生を綴った『Widening Circles: A Memoir(ワイドニング・サークル:回想録)』(未邦訳)、
ライナー・マリア・リルケの詩集翻訳など、著作多数。
また2 枚組のDVD『The Work That Reconnects』には、
彼女がファシリテートするワークショップでのグループワークの様子が収録されている。
自身の子どもたちや孫たちとともにカリフォルニア州バークレー在住。
著:モリー・ヤング・ブラウン
つながりを取り戻すワーク、エコサイコロジー、サイコシンセシスを組み合わせた
オンラインコースの提供、執筆、コーチング、講演、ワークショップ開催など、多岐にわたって活動。
著作として『Growing Whole:Self-realization for the Great Turning(全体の成長:大転換のための自己実現)』他、4 作。
パートナーのジム・ブラウンとともにカリフォルニア州シャスタ在住。
訳:斉藤 由香
現在は日本およびアメリカで平和・環境・社会正義運動に積極的に関わるとともに、
関連書籍および叡王の日本語翻訳を行う。
2011年より米国哲学者・社会活動家であるジョアンナ・メイシーに師事し、
2014年以降彼女が生んだ「つながりを取り戻すワーク」のワークショップを日本で開催。
社会や世界の痛みに対する気づきと行動をうながし、
新しい世界観や価値観にもとづいたコミュニティ作りを目指している。
カリフォルニア州バークレー在住。

ISBN:9784820729372
出版社:日本能率協会マネジメントセンター
判型:A5変
ページ数:484ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2021年07月
発売日:2021年07月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX