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多職種で進める糖尿病性腎症重症化予防

編:日本糖尿病教育・看護学会

紙版

内容紹介

糖尿病性腎症(以下:腎症)は透析療法導入の原因疾患では最大のもので、新規透析導入の約40%を占めています。
腎症の重症化を予防するには、多職種連携による早期からの患者支援と治療が重要です。

本書では、各職種の役割を示した上で、患者の状況に合わせた具体的な支援を詳しく述べています。
患者が自分の病状を理解し、セルフケアを続けていけることを目標にした支援が理解できます。

目次

はじめに 本書の目的と使い方  

第1章 糖尿病性腎症の理解
 1 腎臓の構造・機能と検査
  1) 腎臓の構造
  2) 腎臓の機能
  3) 腎機能検査の方法
  4) アルブミンとタンパク尿の検査
  5) その他の検査
  6) 慢性腎臓病(CKD)
 2 糖尿病性腎症はどのように発症するのか-成因と病態
  1) 糖尿病性腎症の臨床的特徴
  2) 糖尿病性腎症はなぜ発症するのか
  3) アルブミン尿はなぜ出現するのか
 3 糖尿病性腎症はどのように進行するのか-臨床経過、症状と概念
  1)糖尿病性腎症の臨床経過と症状
  2)糖尿病に伴う腎疾患の概念
 4 糖尿病性腎症の診断と病期分類
  1)糖尿病性腎症の診断
  2)糖尿病性腎症の病期分類
 5 糖尿病性腎症の治療 
  1)血糖管理
  2)血圧管理
  3)食事療法
  4)薬物療法
  5)集約治療の重要性
 6 糖尿病性腎症の疫学-重症化予防事業の背景

第2章 糖尿病性腎症重症化予防の支援における6つの要素
 1 透析予防診療チームの支援目標と6要素
 2 糖尿病性腎症各病期の支援目標
 3 糖尿病性腎症重症化予防の支援における6つの要素
  1) 6つの要素の概要
  2) 6つの要素の相互関係
  3) 6つの要素の必要性
 4 患者が自身の糖尿病性腎症の病期を知り、覚えておくことの重要性と支援方法
  1) 医師が患者に病期を告げることの重要性
  2) 患者が病気を正しく受け止め、覚えておくための支援

第3章 糖尿病性腎症重症化予防の支援の実際
 1 糖尿病性腎症重症化予防の支援における6要素からみた各職種の役割
 2 看護師による糖尿病性腎症各病期の支援
  1)糖尿病性腎症 微量アルブミン尿期(第2期)の支援
  2)糖尿病性腎症 顕性アルブミン尿期(第3期)の支援
  3)糖尿病性腎症 GFR高度低下・末期腎不全機(第4期)の支援
 3 管理栄養士による食事指導
  1)食事療法の概要
  2)食事療法基準について
  3)適正な栄養量設定の考え方
  4)栄養指導の方法
  5)栄養指導のために必要な知識
  6)栄養評価・食事調査と栄養指導
  7)社会資源の活用について
 4 理学療法士による身体活動の支援
  1)糖尿病性腎症の患者における❝運動❞のパラダイムチェンジ
  2)糖尿病患者とフレイル
  3)糖尿病性腎症第2期~第4期に対する身体活動の支援
 5 薬剤師による服薬やセルフメディケーションの支援 
  1)糖尿病性腎症の患者の支援にあたり覚えておきたい薬の知識
  2)服薬・セルフメディケーションの支援
 6 事例検討 Dさんが糖尿病性腎症と歩む人生を支援する 
  1)Dさんとの出会い
  2)Dさんに関する情報
  3)透析予防チームでDさんの支援を開始
  4)透析予防支援を受けたDさんの変化とその後
 7 糖尿病性腎症重症化予防に役立つツール
  ツール① 腎臓のはたらき
  ツール② あなたの腎症の段階は?
  ツール➂ あなたのGFRを確認しましょう
  ツール➃ 腎臓を守るために脱水に気をつけよう
  ツール⑤ あなたの塩分チェックシート

第4章 糖尿病性腎症重症化予防に関わる制度・政策
 1 診療報酬 糖尿病透析予防指導管理料の位置づけ
  1)なぜ、診療報酬か
  2) 糖尿病診療・看護関連の診療報酬と背景 
  3) 糖尿病透析予防指導管理料の位置づけと課題
 2 国策としての糖尿病対策とその成果
  1)健康増進法および健康日本21
  2)糖尿病性腎症重症化予防プログラム
  3)糖尿病透析予防指導管理料・加算の算定状況と糖尿病性腎症による透析導入件数
 3 解説 糖尿病透析予防指導管理料 
  1) 算定要件
  2) 施設基準
  3) 届け出について
  4) 高度腎機能障害患者指導加算

ISBN:9784818027688
出版社:日本看護協会出版会
判型:B5
ページ数:192ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2024年06月
発売日:2024年06月04日