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ナイチンゲール生誕200年記念出版

ナイチンゲールと「三重の関心」

病をいやす看護、健康をまもる看護

著:フローレンス・ナイチンゲール
訳:早野 ZITO真佐子

紙版

内容紹介

「看護の天職=使命」について、ナイチンゲールが王室や一般市民に向けて論理的かつ簡潔に記した小編。“threefold interest”(三重の関心)の概念を通して、看護師に普遍的に求められる「知」と「技」、そして「心」の重要性・関係性を訴えている。
関連論考として「“三重の関心”とは何か?」および「ナイチンゲールが描いた地域・在宅看護」を所収。普遍的な看護の原点について考えるための必携書。

目次

『病をいやす看護、健康をまもる看護』
1 健康についてのアート
 病気および病気の人の看護
 病気の人の看護に必要な訓練とは?
 良い看護学校の条件
 健康、家庭にいる健康な人の看護
 家庭にいる健康な人を守るための教育
 看護師が晒される危険性について
 現場の体験と理論を組み合わせる利点
 未来への希望
2 補遺
 訪問看護
 保健指導員の訓練
 保健指導員に対する講義のシラバス
 保健の講義に対するシラバス

〈現代に生きるナイチンゲールの言葉(翻訳を終えて)〉
 家庭の中でケアをする人々に向けた手引き
 臨床があってこその看護という信念
 健康をまもり増進させるための条件
 赤ちゃんの健康についての当時の意識
 看護師に期待したいこと

『“三重の関心〟とは何か』
1 「三重の関心」の書かれた背景
2 「三重の関心」の内容と意味
 二つの著作における表現から読み解く
 そこに込められている「看護の本質」
3 threefold(三重)であることの意味
4「本来の看護」の中核概念としての三重の関心

『ナイチンゲールが描いた地域・在宅看護』
はじめに──ナイチンゲールの在宅看護への期待
1 古くて新しい訪問看護
 ナイチンゲールが始めた訪問看護活動
 訪問看護師の役割は病人の看護だけではない
 イギリスにおける訪問看師は今も「ディストリクト・ナーシング」
2 新しい概念のための新しい言葉
 『病をいやす看護と健康をまもる看護』に始まる新たな考え方
 「へルスミッショナー」による健康教育のモデル事業
  今の日本の医療の現状は
 「ホームナーシング」の語源とナイチンゲールの理念の系譜
3 病院は文明の中間段階にすぎない
 クリミア戦争とナイチンゲール
 病院を熟知した上での在宅看護への視座
 脱病院化と在宅看護の可能性
 ナイチンゲールの在宅看護の可能性―筆者が実践で目指すもの

ISBN:9784818023079
出版社:日本看護協会出版会
判型:新書
ページ数:160ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2021年01月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ