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西洋古典叢書 G113

ホメロス外典/叙事詩逸文集

訳:中務 哲郎

紙版

内容紹介

古来かの詩人の作とされてきた『マルギテス』『ケルコペス』『エピキクリデス』『蛙と鼠の合戦』を含む「ホメロス外典」。ニーチェによる研究でも有名な『ホメロスとヘシオドスの歌競べ』ほか、偽ヘロドトスらによる各種「ホメロス伝」。加えて「叙事詩の環」に属する残存断片からテーバイ伝説圏とトロイア伝説圏、さらにはヘラクレス・テセウス関連等の「叙事詩逸文集」を訳出・紹介する。

目次

第一部 ホメロス外典
一、『マルギテス』
二、『ケルコペス』
三、『エピキクリデス』
四、『蛙と鼠の合戦』
附録、『鼬と鼠の合戦』

第二部 ホメロス伝
 一、『ホメロスとヘシオドスの歌競べ』
 二、偽ヘロドトス『ホメロスの出自・年代・生涯について』
 三、偽プルタルコス『ホメロスについて ⑴』
 四、偽プルタルコス『ホメロスについて ⑵』
 五、プロクロス「ホメロスの年代・生涯・性格・作品リスト」
 六、ミレトスのヘシュキオス「『スーダ辞典』版ホメロス伝」
 七、「ローマ写本版ホメロス伝」
 八、「エル・エスコリアル写本版ホメロス伝 ⑴」
 九、「エル・エスコリアル写本版ホメロス伝 ⑵」

第三部 叙事詩逸文集
テーバイ伝説圏
 一、『オイディプス物語』
 二、『テーバイ戦記』
 三、『エピゴノイ戦記』
 四、『アルクマイオン物語』
トロイア伝説圏
 一、『キュプリア』
 二、『アイティオピス』
 三、『小イリアス』
 四、『イリオンの陥落』
 五、『帰国譚』
 六、『テレゴノス物語』
ヘラクレス・テセウス関連の叙事詩
 一、クレオピュロス『オイカリア征服譚』
 二、ペイサンドロス『ヘラクレス物語』
 三、パニュアッシス『ヘラクレス物語』
 四、『テセウス物語』
系譜・旧事の叙事詩
 一、エウメロス
 二、キナイトン
 三、アシオス
 四、ヘゲシヌゥス
 五、ケルシアス
 六、『ダナオスの娘たち』
 七、『ミニュアス』
 八、『ナウパクティア』
 九、『ポロネウス物語』
帰属不明の断片

  解  説
  関連地図
  固有名詞索引/出典一覧

著者略歴

訳:中務 哲郎
京都大学名誉教授
一九四七年 大阪市生まれ
一九七五年 京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学
京都産業大学助教授、京都大学教授を経て二〇一〇年退職
主な著訳書
『物語の海へ―ギリシア奇譚集』(岩波書店)
『イソップ寓話の世界』(ちくま新書)
『饗宴のはじまり』(岩波書店)
『ヘロドトス「歴史」―世界の均衡を描く』(岩波書店)
『極楽のあまり風―ギリシア文学からの眺め』(ピナケス出版)
キケロー『老年について』『友情について』(岩波文庫)
ヘシオドス『全作品』(京都大学学術出版会)
ソポクレース『アンティゴネー』(岩波文庫)
アイリアノス『動物奇譚集 1、2』(京都大学学術出版会)

ISBN:9784814002269
出版社:京都大学学術出版会
判型:4-6変
ページ数:492ページ
定価:4200円(本体)
発行年月日:2020年03月
発売日:2020年03月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB