出版社を探す

フランスのアグロエコロジー転換戦略

仏経済社会環境審議会答申

訳:清水 卓

紙版

内容紹介

本書で取り上げたアグロエコロジー(生態学的農業)は、こうしたヨーロッパ・フランス社会の持続可能な社会を目指す大きな潮流の一つです。
政治、経済、社会運動の舞台で、パラダイム転換というべき、このアグロエコロジー転換のフランスと欧州での広がりを知るための資料として、フランス社会の国民的合意形成の柱の一つとされる経済社会環境審議会での意見集約を紹介。

目次

訳者まえがき 本書刊行への思い
答申の構成 報告者の紹介
経済社会環境審議会答申(表題)
アグロエコロジー転換:課題と問題点
答申 答申の概要
第1章 農業が立ち向かうべき課題
Ⅰ.食料の課題
Ⅱ.健康の課題
Ⅲ.経済の課題
Ⅳ.社会の課題
Ⅴ.全体社会の課題
Ⅵ.環境の課題
Ⅶ.地域の課題
Ⅷ.技術の課題
第2章 アグロエコロジー転換:適切な回答か
Ⅰ.アグロエコロジーをどのように定義するか
Ⅱ.アグロエコロジー:
私たちは今日、いかなる地点にいるのか
Ⅲ.アグロエコロジーの飛躍的発展への障害
第3章 推奨事項
Ⅰ.アグロエコロジーの定義の厳密化とその発展の評価
Ⅱ.「アグロエコロジー的食料」に向けての社会啓発
Ⅲ.研究の優先度のアグロエコロジーへの方向転換
Ⅳ.全ての教育施策のアグロエコロジーへの適応
Ⅴ.アグロエコロジーへ転換中の農業者への寄り添い
Ⅵ.業界の全ての段階への働きかけ
Ⅶ.アグロエコロジーへの転換の促進のための
公共政策と支援の方向転換およびそれらの一貫性の確保
訳者解題
A.アグロエコロジーの背景にある思想
B.経済社会環境審議会の役割、機能
C.農業者グループはなぜ棄権したのか
D.答申後のアグロエコロジーを巡るヨーロッパの動き
訳者あとがき

著者略歴

訳:清水 卓
駒澤大学名誉教授
東京教育大学大学院文学研究科博士課程修了。
Université Paris1Panthéon-Sorbonne(3ème cycle)に留学(1974〜1975)、
INRAのParis支所(1983-1984)、Grignon支所(1976〜1977)で研究。
駒澤大学経済学部で西欧経済論、EU経済論を担当し定年退職。
研究活動としては、主として、EU共通農業政策、フランスの農政、フラン
スの大規模畑作経営、フランスの穀倉であるボース地域農業について研究が
ある。フランスでの農業構造の理論的研究の紹介として、「フランスにおけ
る農業構造理論の展開─新潮流の台頭とその性格─」『土地制度史学』第78
号と、(共訳)『市場原理を超える農業の大転換』(食糧・農業政策国際部会
研究センターがある。
その他、マグレブ諸国との農産物貿易、戦後イタリアの農業経営構造、市場
経済化以降の中東欧諸国の農業経済などについて資料紹介を行った。

ISBN:9784811906164
出版社:筑波書房
判型:A5
ページ数:161ページ
価格:2200円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCVD