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米食の変容と展望

2000年以降の消費分析から

著:青柳 斉

紙版

内容紹介

2000年以降の主食用米消費の動向に関して、公表の統計資料に依拠し、米食の「減少」及び「中食化」の様相とその要因について、産業論的視点から分析。米の消費形態を分析対象の焦点とし、米(食)産業との関わりにおいて把握しようと試みている。

目次

まえがき
第1章 米食の減少要因と世代間の違い
1 はじめに
2 米食の減少と食料消費構造の変化
3 中高年世代で米食が激減
4 米食に対する小麦・肉類消費の影響
5 穀類消費の男女世代間の違い
6 米消費と競合関係にある食品
7 まとめ
第2章 米食の中食化と中食産業の成長
1 はじめに
2 業務用の主食米需要の推計
3 近年は米食の中食化が進展
4 中食産業の成長と業務用米需要の増大
5 米食の中食化はコンビニ・スーパーが先導
第3章 世代間で異なる主食的消費の中食化
1 はじめに
2 中高年世帯の中食で米食が急増
3 中高年世帯の内食は米食からパン食へ
4 主食的「中食」の多様化
5 若年世帯は外食で米食が増大
6 まとめ─米食の中食化は中高年世帯が主導─
第4章 単身世帯の米食の特徴
1 単身世帯では「食の外部化」が深化
2 「すし・和食」(外食)志向の大きさ
3 男性単身者世帯の「弁当」購入は減少
4 高齢者世帯の内食で米食が激減
5 まとめ
第5章 安くなれば米食は増えるか?
1 はじめに
2 米購入に対する価格変動の影響
(1)米の購入量と価格変動の関係─「家計調査」から─
(2)消費者の米購入の態度─農水省アンケート調査結果から─
3 米飯「中食」に対する米価変動の影響
(1)主食的調理食品の価格上昇と購入支出の動向
(2)米価上昇の米飯「中食」産業への影響
4 結論─安さで米消費は増えない─
第6章 収入水準で異なる主食的消費
1 はじめに
2 米とパンの収入規模別の購入量は正反対
3 弁当と調理パンの購入支出は収入規模に比例
4 収入規模で大きく異なる外食品目
5 おわりに─「中食化」のゆくえ─
補章 新型コロナウイルス渦の米食の変容
あとがき

著者略歴

著:青柳 斉
1954年岩手県生まれ(本籍は山形県)、新潟大学農学部卒、京都大学大学院農
学研究科博士後期課程修了(農学博士)。新潟大学農学部、福島大学食農学類
設置準備室を経て、現在は(一社)農業開発研修センター客員研究員、福島
大学客員教授、新潟大学名誉教授。専門は農業経済学(米穀産業論、協同組
合論、中国農業論)。

ISBN:9784811905907
出版社:筑波書房
判型:A5
ページ数:156ページ
価格:1800円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年03月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCVD