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切り花の品質保持

著:市村 一雄

紙版

内容紹介

この10年の間に切り花を取り巻く環境は大きく変わった。10年間の収穫後生理研究と品質保持技術の進展に基づき、「切り花の鮮度保持 」を全面的に書き直したものである。花き生産はいまだ停滞の傾向が抜け出せずにいる。今後さらに需要を拡大するためには、花持ちの優れた切り花を流通させることが必要である。本書が、この目的の達成に役立つことであろう。

目次

【第1章】切り花の生産動向と流通
1 生産の動向
2 輸入の動向
3 輸出の動向
4 市場と小売の動向
5 切り花流通の動向
6 品質保持期間の表示
【第2章】切り花における収穫後の生理機構
1 切り花が観賞価値を失う原因と老化
2 エチレンと切り花の老化
3 エチレン以外の植物ホルモンと切り花の収穫後生理
4 切り花の収穫後生理における糖質の役割
5 老化と高分子化合物、無機化合物および活性酸素
6 切り花の老化と生体膜
7 プログラム細胞死と遺伝子発現
8 花弁展開のメカニズム
9 花弁に含まれる色素と退色
10 切り花の水分生理
11 負の屈地性による茎の屈曲
12 葉の黄化
【第3章】品質保持剤
1 品質保持剤の成分
2 品質保持剤の種類
【第4章】予冷、保管および輸送
1 予冷
2 保管
3 輸送技術
4 貯蔵・輸送用資材
【第5章】育種による花持ち性の改良
1 従来育種による花持ち性の改良
2 遺伝子組換えによる花持ち性の改良
3 花持ち性育種に関する今後の課題
【第6章】切り花を生産する条件と品質保持
1 栽培時の環境条件
2 栽培条件
【第7章】切り花取り扱いの実際
1 収穫から輸送までの取り扱い
2 保管および観賞時の水と容器
3 切り花の品質保持に好適な環境
4 品質保持剤処方の開発・利用方法
5 切り花の品質保持期間を検定するための環境条件
6 切り花の鮮度・品質の評価手法
7 切り花の品質保証を行うための品質・鮮度保持対策
【第8章】切り花の品質保持各論・
1 アイリス 2 アルストロメリア 3 カーネーション
4 ガーベラ 5 キク 6 キンギョソウ 7 グラジオラス
8 シュッコンカスミソウ 9 スイートピー
10 スターチス・シヌアータ 11 ストック 12 ダリア
13 チューリップ 14 デルフィニウム 15 トルコギキョウ
16 ニホンスイセン 17 ハイブリッドスターチス 18 バラ
19 フリージア 20 ブルースター 21 ユリ類 22 洋ラン類
23 リンドウ
市販品質保持剤一覧

著者略歴

著:市村 一雄
1959年 埼玉県に生まれる
1983年 千葉大学園芸学部卒業
1989年 名古屋大学大学院農学研究科博士課程単位取得
      科学技術庁科学技術特別研究員を経て
1992年 農林水産省野菜・茶業試験場花き部 研究員
2001年 (独)農業技術研究機構花き研究所流通技術研究室 室長
2005年 東京農業大学連携大学院客員教授(併任、現在まで)
2011年 (独)農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所 花き研究領域長
博士(農学)(名古屋大学)
園芸学会奨励賞、日本ばら切花協会大矢賞などを受賞

ISBN:9784811903873
出版社:筑波書房
判型:A5
ページ数:246ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2011年06月
発売日:2011年06月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TVS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:WMPC