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希望の教育学

著:パウロ・フレイレ
訳:里見 実

紙版

内容紹介

いまある状態が、すべてではない。ものごとを変える、変えることができる、という意志と希望を失ったそのときに、教育は、被教育者にたいする非人間化の、抑圧と馴化の行為の手段になっていく。いまある所与の状態を引き受け、それを直視しつつ、誠実かつ老獪に「可能な夢」を模索する教育思想家フレイレの晩年の主著。

著者略歴

著:パウロ・フレイレ
Paulo Freire  1921年ブラジルの東北部に生まれた。1960年代初頭の「民衆文化運動」に参加、その卓越した成人識字教育の実践によって、広くブラジル内外の注目を集めた。64年、軍部のクーデタで祖国を追われ、以後15年間、チリ、スイスなどで亡命生活をおくる。その間に『被抑圧者の教育学』などの著作と第三世界各地での民衆教育プロジェクトへの参画を通して、伝達中心の「預金型教育」を批判、被教育者の主体性を重んずる「対話的教育」の必要を説きつづけた。82年帰国、89−91年はサンパウロ市教育長として公教育改革にとりくむ。1997年に急逝。その思想と方法は、死後、ますますその重要性が明瞭になりつつある。
訳:里見 実
1936年生まれ。国学院大学教員。前『ひと』編集代表委員。
本書に関連する著作・翻訳として、
「パウロ・フレイレ『被抑圧者の教育学』第1章をめぐって」(国学院大学教育学研究室紀要第33号)、
「フレイレとボアール」(同上 第20号)、
『ラテンアメリカの新しい伝統』(晶文社)、
『学ぶことを学ぶ』(太郎次郎社)、
フレイレ『伝達か対話か』(共訳 亜紀書房)、
ガドッチ『パウロ・フレイレを読む』(共訳亜紀書房)などがある。

◎おもな著書
『もうひとつの学校に向けて』(村田栄一との共著・筑摩書房)
『学校を非学校化する』(太郎次郎社)
『働くことと学ぶこと』(太郎次郎社)
『学ぶことを学ぶ』(太郎次郎社)
訳書にアウグスト・ボアール『被抑圧者の演劇』(晶文社)など。

ISBN:9784811806631
出版社:太郎次郎社
判型:4-6
ページ数:336ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2001年11月
発売日:2001年11月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNA